山中記

無計画良品。

昨朝。
冬に散々頭をいじめるからかどうか、
一年を通じてどうも眠りが浅い。
夜中に目覚めて、しばらくイヤホンを耳に挿して
吉本隆明さんの「都市論としての福岡」を聞く。

仕方なく起きだして29年産米の計画を練る。
今頃。本来は残雪のうちにやらねばならなかっただろう。
計画はまだ定まらず、
しかしコシヒカリは収量を0.5俵(一反あたり30㎏一袋)上げられれば
おおよそご注文いただいた量になる模様。
上がるか?
否、上げまいか。

不足すれば年貢米分を少し山中の米を買うことになる。
すべてはこれから。
「自分を頼ってくれた注文に対して、
 自分の米が少し足りなそうであっても、断ったらダメだぞ。
 たとえ勘定で損してでもちゃんと応じること。」
と先輩農業者に教わった話を思い出す。

朝食後、子の出勤を見送り、
朝食中のグルグルハウスさんでお茶を飲む。
デザイナー・F前さんが来られていて、
高柳サテライトオフィスに岡野町の空家を買ったと爽やかに話していた。
買って、山中の空家。次は山中のサテライトオフィスも是非。

ミツタカさんに米の紙袋の印字された版について立ち話に寄る。
印刷された袋をオーダーするのは簡単だけど、
最小ロットが500袋からと聞いて、あきらめる。
自分は今春、2町歩農家となったものの、500袋だと半分にも満たない。
農協の丈夫な袋と市販のを組み合わせて、なるべくロスの出ないように
細かな経費を考えると、計画も大事なのだなと、無計画を反省する一方で、
「無計画良品。」と無印のロゴを真似るイメージをしながら帰路。

”先納沢”の田に寄って、水をとって帰宅。
自分らがいま住んでいる”とわち”から市内に出たツネさんが
小さなラジカセで大きく音楽をかけながら何かしていた。春。

苗づくりの匠・マサオさんの田んぼに通っていたら、
田んぼの脇に植えたアスパラに妙に魅かれて、
市販のアスパラ株をさっそく畑の隅に埋めた。
”ごすけ”のハルキさんが畔塗をしてきたと腰をだいぶさすりながら現れ、
親類のバサの田の心配事などを少し話す。
ハルキさんの腰が心配。
他人の心配をしているうちに
いつの間にか自分の方がどっかガタが出る、という毎年のあるある。
我以外皆屈強。

20分くらい昼寝をとって寝不足を補う。
月ヨメ沢の奥に行って、田んぼに入った杉っ葉や倒木や石を片付ける。
まだまだ雪が田に積っている状態であさってあたりから、
コシイブキ分の田打ちを始めたいが、雪はどいてくれるかどうか。

「その土地や自然が、その人を許すかどうか。」
という内山節さんの話を思い出す。

一輪車のタイヤを交換して夜。
ホタルイカをつまみながら姫ノ井を飲んでいたと思いきや、
そのまま長座布団に寝落ちする。
かろうじて風呂に入り久々に子を洗ったりしながら正しく寝る。

変な夢ばかり見ながらだいぶ良く寝て起きたら、
玄関でトイレトレーニング中の子猫が鳴く。
ウグイスもよく鳴き、うちの雄鶏ツユも共鳴相手がいて嬉しそうに雄叫ぶ。
猫の隙間を開けると即、つめを研いでいた。

b0079965_04164422.jpg



<九州一円についての都市について論ずることは、
世界全体について論ずることと一向に変わりなく、
同じことなわけです。
都市と都市を比較するということは、
先進国と後進国を比較するというのと同じ意味を持ちます。
たとえば福岡市と鹿児島市、
あるいは福岡市と熊本市のデータを比べて、
さまざまな観点から比較をしますと、
世界における先進国と後進国、
あるいは先進地域と後進地域との格差が
どのように縮まるかとか、
いや格差は縮まらないんだとか、
そういうことについての判断のモデルになりうるのです。>
(吉本隆明「都市論としての福岡」から)





********************




[PR]
# by 907011 | 2017-04-28 05:25 | Trackback | Comments(0)

先生と弟子と先生近影。


b0079965_05181016.jpg

メールでいただいた一昨日朝7時の我ら。
高柳小・ワカツキ先生提供。
(西山から時間差で駆けつけて山中で一時迷子になりながらワカツキ先生が撮影)

b0079965_05181072.jpg
先生は記念撮影を大切にされているので、
「じゃあ記念撮影ということで。」とよくいわれる。
(デジカメの据え方とタイマーに難航しながらワカツキ先生が滑り込みながら撮影)


b0079965_05180939.jpg


自分はすっかりドローンの飛行とその撮られた映像の綺麗さに魅せられ、
空撮の弟子となる。
(ピントに苦しみながらワカツキ先生が撮影)
b0079965_05181042.jpg
b0079965_05181008.jpg

新緑を愛でる撮影班。
主に道々のブナをビデオも駆使して接写中。
(何やら独り言をいいながらワカツキ先生が撮影)

b0079965_05181061.jpg
朝礼に旅立つ先生と別れるの画。
(「あー、もう時間が・・・」と言いながらワカツキ先生撮影)

 * * *

昨日は昼から農協の総代懇談会に参加。
ちょうど出入金があったので手続きしていたら、
席はほぼ埋まり、最前列でまじめな面持ちでさまざまな報告事を聞いたので、
5月末の市内での大きな総代会は田植休みにさせてもらおう。
異論とくになし。

夕方。
オクサでシゲルさんが刻んでくれた薪を持ちかえって並べる。
少し薪割り。
ムロフシ的山中時間は疲れた脳みそに心地良い。
夜、ウドとタケノコをつまみながら酒を飲んで寝た。




*******************



[PR]
# by 907011 | 2017-04-26 05:33 | Trackback | Comments(0)

土木。

b0079965_04412723.jpg

昨朝のドローン。
6時公民館、すでに山中を一件回ってきたというタキザワさんと合流。

b0079965_04412757.jpg
昨夕も案内した山中の天頂”きんねん”前で、
空撮中のドローンとタキザワさんときんねんタエさん。
「はー。これが飛ぶったかないね。賢いんだねえ。」と感心中。

タエさんに筍をいただく。

b0079965_04412790.jpg

”かっぱつけ”で新緑や黒姫山やハサ木などを撮った後、
日本の棚田百選”オクサ”にもゆく。
「日本の寒がり百選」があれば間違いなく選ばれるであろう俺は厚着して案内。

b0079965_04412718.jpg
飛び方を練るタキザワさんとドローン。

撮りながら、音楽家タキザワさんの話が面白い。
ものすごく温和な語り口と綺麗な言葉の使い方に
タキザワさんの人柄がうかがえる。

「ボクが知っている鳥でまだ一つだけですけど、聞いていたら
 ちゃんと音階(♪ド・ソ・ミ・・・うろ覚え)で鳴くのがいたんですよ。
 ニンゲンはバッハがどうこうといって音階を作り出したように言われますけど、
 それはニンゲンの錯覚で、音階そのものはもとから自然にあったんですよね。」

「バロックというのが1000年くらいでしょうか前にあって、
 そういった過去の文化を見直そうというのが
 ヨーロッパのルネッサンスだったのだと思います。
 新たにつくろうというのではなくて、見直そうだったんですよね、音楽も。」

空撮でさまざまな角度から見る山中の画を見せてもらいながら、
「じゃあ次は鳥の目で見てみましょう。」とドローンを高くあげる。
数百メートルであっという間に機体は空にとけて肉眼視できなくなる。
それらの画を見ながら
「ニンゲンの見方ってけっこう錯覚だらけなんですよね」
とタキザワさんは温和に言う。

b0079965_04412725.jpg

9時。
移動中に麦麦ベイクの話をしていたら、
グルグルハウスのお二人が麦麦さんのパンを持って合流。
みどりの里・山中の看板前にて正しく路上朝食会を開いて撮影終了。

b0079965_04412794.jpg
遅刻して山中土木班に合流。
剣神社の下で倒木処理。
”きんべ”のシゲルさんがチェーンソーで大きな倒木を刻み、
”はちべ”のヒコスケさんがナタで枝を払って、
遅れて合流した”ふじみや”のワタシが枝葉を片付けて山に還す。
懸案事項が一つまた片付いた。
薪にも刻んでもらい、責任を持って一冬かけて俺が処理します。

b0079965_04412831.jpg

午後。
やっと開通した私的ホーム・月ヨメ沢の田にいく。

b0079965_04412816.jpg
まだまだ雪。冬時間。
山の斜面から雪がブリッジとなり、土砂やら倒木を田に運び入れる。

b0079965_04412873.jpg

「なあ、これでも田んぼの上なんだぜ。」と
『タッチ』の”ミナミ”に話しかける風に独り言をいう。

b0079965_04412860.jpg
一番奥の田”1枚目”の上にある二つの沢から、水をとってみる。
両側とも奇跡的に一発で水がとれた。
通した本人も驚きの表情。

この水こそが欲しかったんだ。
我らの米はこうしてつくられる。

夕方。
月ヨメ沢の真ん中まで側溝の泥上げをしながら下る。
お勤め終了の家人とガクがやってきてぜんまいを調べる。
山菜採りに採られていたとのこと。

自家鶏ふん無農薬ハサがけ「山中米」をつくっている田んぼに
2時間くらいかかって水を通して、帰って酒を飲んで猫にひっかれながら寝た。
土木な一日だった。
薪を燃やそう。




***************






[PR]
# by 907011 | 2017-04-25 05:15 | Trackback | Comments(0)