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山中記

写したり、遷ったりすることで。

<私は古画その他工芸品からも平気で写しをする。
 自分がそれの伝承者でなく、それとの断絶を確信しているせいだ。
 断絶している者は、
 古いものの中の、もの凄い前衛性を掴み出す事ができる。
 そして、それを自分の世界に組み入れる事が出来る。>


旅の先々で
寺や神社など古い建物に惹かれることが多いです。
なんというのか、圧倒されているのに心がしーんと鎮まっている状態。
静かなのにいろんな言葉が頭の中でやり取りされる。

昔、ある坊さんが言っていた、
「古いものの中に新しいものを見る」んだと思います。
そして、
新しいものの中にも、
古い(懐かしい)感覚を何か感じ取るんだとも思います。

自分にとっての、
古いもの、新しいものって何だろう。
その感覚はどうして、どんな記憶どんな経験から
沸き起こるものなのか。

ある風景を見て自分が「綺麗」と感じる時、
その風景に自分は何か記憶を重ね見ているんだろうか。

風景や物や、あるいは人を、
「好き」(もしくは嫌い)と感じること、
投影させたり昇華させたりすることについて、
自分なりにもう少し考えてみたい。
by 907011 | 2009-02-10 21:46 | Trackback