山中記

山中土木部の仕事。

数日前に山中土木部ヒコスケ総監督より依頼のあった、
先納沢?の土砂さらいおよび詰まった下水道の復旧に向かった昨日8:30。
二人とも前夜は湯船につかって100まで数え、さっさと寝たおかげで疲れもなく、ガンガン進めた。

連日続いた雨降りのせいで、
山の上の水が集約されて、そこから道路の下に埋まっている巨大な土管を通って
川に落ちて行くための枡(ます)が、土砂と木の枝で完全に詰まっており、
道の下に抜けるはずの水が道路にあふれ、
さらに沢沿いにどんどん削られて流されてきた土砂も道路に散乱していた。

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一輪車とスコップで地道にさらに崖の川側に捨てて行く。
「何でも単純作業だろ?」「そうっすねえ」という会話の後、
20分くらい黙々と作業をしていたらホソダ氏が口を開いた。
「これはー、まー、何と言いますか・・・、一人ではできないですね」。

まったくその通りで、
俺一人なら現場視察に来て、「ひどいネ!」と指さし確認をし、
その後腰を上げるまでに幾日も他の小さいことを無理やり見つけては過ごし、
いざ、と軽トラで現場に来ては「やっぱりもっといい天気の日にやろう」と言い訳をして
現場をスルーした後、また幾日も違う小さな仕事をつくって過ごすのだと思う。

その感想はすごく重要なので一カ月間の使命である、
「山中体験記」によく書いておくようにと伝え、
そこから昔の自営工事の話や、村と個人と経済のバランスとは何だろうという話をした。
手探れ、グッドバランス。

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ということで、いよいよメインイベントでもある、
「完全に詰まってしまった枡から土砂を掘って出して下水を復旧しよう体験」に着手。

なんぎいこと、なんぎかったことのそのすべてが、
自分らのような何も知らないニンゲンにとっては、一大イベントに成り得る。


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たしか40分ほど掘り続け(いったんあきらめたりもしつつ)、やっと復旧。
その後、道を進みながらところどころの土砂をさらって、無事に終了。

集落へとあがってきたら雷雨となり、
可愛い我らの枡はすぐさままた詰まってやしないか、
お金は足りてるか野菜はとってるか変な宗教にだまされてないかと心配になる。

山中土木部の仕事は巡視して指さしすれば即、無限にあると言える。
限り無さすぎるので、ある程度スルーできる力も肝要かと思われる。
過保護と予防のバランスもまた難しい。
適疎の森は奥深い。

 * * *

昼休みしていたらますますの雨なので、
就農関連の書類を書いたりして過ごした。

「大海原」をアーティスティックに表現した見事な俺の田んぼにとって、この雨は完全なるダメ押し。
道から見ても、上から見ても、横から見ても、斜めから見ても、下から見上げても、
周りに人気のないのを確認してからちょっと変な顔で見てみても、完全なるダメ押し。
自分が小学生だった頃に見た西武ライオンズ(石毛苫篠秋山清原デストラーデ伊東辻松沼兄弟あたり)のような完膚無き攻撃だった。
(その後、ただただ万年最下位チームだった弱小ロッテファンになるあたりが、
 すでに幼少の頃からの自分のゆがみを物語っているとも思う)

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デストラーデ並みの雨も少し止んだので、隣組に配り物して回る。
”ごすけ”に行って玄関を開けたら「おう、いっときお茶飲んでけや!」と声をかけられたので、
すかさず「おう!」と言って居間に上がり座布団に座ったら、ごすけのバサに「おう、お前か」と言われた。
・・・、誰だと思ったんだろう。
6杯くらい茶を飲んでサツマイモとナスの揚げたのを食べ、
”なおんじ”のバサと3人で昔の田んぼの話を聞く。

山の下の水のある田んぼから、稲刈った後に3束くらい背負って山を上がり集落のはさを目指した。
なにせその時間にはもう暗い夜道で、重くて、身体がなんぎくなって、
途中まで来たらいったんおろして、家に帰って寝て、朝また暗いうちに出て残りを背負ってきたのだという。

でこぼこの道路にリヤカーが登場した時、なんて画期的なものだと思ったそうだ。
子どもを背負って、リヤカーの取っ手の中に入り、
牛を前につなげて後ろからは人が押して引かせたこともあったという。
ただ、黒い毛の牛は良いけど、
乳牛(ちちうし)は途中でへばって座り込んで動かなくなるから始末に負えない。
中には反抗か疲れのためか、崖にリヤカーごと落とされそうになったこともあった。

鉄柵にワイヤーを張り、崖の下から上まで稲を吊るして上げたりもした。

「ここらは何でも上手くいかねすけ、”またらいな(来年)”て言ってばっかりだ」とごすけバサが笑い飛ばす。
「おう。もうオラもいい加減しむ(死ぬ)ような年だしな。しむ時は大変も何にもわからんくなるすけ」となおんじバサも笑った。

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すっかり水っ腹になった頃、ホソダ研修生は山中一の百姓である区長さんの畑で、
芋の手(サツマイモのツル)を収穫体験。
区長マサオさんは下の畑の崖でミョウガをとっていた。

今朝早くに出て、今日6日のじょんのび村「ときな市」で直売体験をしてもらいます。
お近くまで来た皆さん、若い大男を見かけたら暖かい声援を送ってくれると嬉しいです。
オススメは芋の手、歯ざわり良く美味いです。

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by 907011 | 2014-09-05 20:39 | Trackback | Comments(0)
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