ゴルゴ13。
少しずつ段取りが身体に染みついてきたおかげか、
朝ほんの少しだけ他のことをやる余力が付いてきた。
久々に鶏を朝に放す。
油断するとハサの一段目の米が次々に引っぱられて、
それを見たスズメどもが真似して寄ってたかって下の米を軒並み食う。
さらに油断すると、ハサの陰で見えなくなっている畑で
農繁期にせっかくまいたカブや野沢菜の新芽などをつまんでいることもあり、
「出さなきゃよかった」と枕を涙で濡らす光景が懲りずに毎年繰り返される。
久しぶりに山中茶をつくる。
「ケツメイシ」(決明子)を刈って日干し。
花と葉っぱがとても柔らかげで美しいと思ったらお茶にできるようだった。
正式名称「エビスグサ」(夷草)。生薬名はケツメイシと呼ばれるらしい。
目の疲れ、肝臓強化、強壮etc.・・・いいじゃないかケツメイシ。
(俺のお茶の教科書より)
http://homepage3.nifty.com/kenkoucha/ebisugusa-kenkoucha.html
ニンニク植えるところまではいけず。
去年の出来は悪くないと思ったけど種にするものは残っておらず買って増殖しよう。
* * *
インターン生・細田君が普通の大学3年生に戻り、
我ら山中のムラの人らにもまたそれぞれの山中時間が戻った。
すでに”稲始末”(故・亀吉日記にあった言葉)を終えた家も多く、
貯水場(?)の柵はどっかの家のコンバイン袋が干されていた。
「交通安全」のノボリとよく映える。
この集落入口のランドマーク的存在である貯水場(?)と、
その道路を挟んで反対側に建ったソフトバンクの塔。
さらに、そのまた前方にある集落最初の家”まごすけ”は
夜に人や車が通るとセンサーでかなり明るいライトが煌々と20秒くらい灯る。
「山中のシリコンバレー」とも呼べるデルタ(三角)地帯である。
月ヨメ沢の入口ではマサノリさん夫婦が借りた田んぼで手刈りをしていた。
今年は田んぼの中に移動バサを立てて干すのだという。
「いやー直樹さん。米刈ってるんだか草刈ってるんだか全然わかんないよ。
”これ意味あるのかなあ?”と段々思えてきたんだけど…」とマサノリさんは手を停め、
カズミさんは背後で静かにほほ笑む。
スズメやネズミが食べた跡も見受けられたので、「これがそう」と教えると、
熱血炎の男マサノリさんは予想に反して俄然目を輝かせ、
「本当!?そうなのー!えー、すごーい。
いやー、ネズミやスズメが食ってくれるんだったら作った甲斐があったねえ母ちゃん。
おいしいんだよ、たぶん。いやー大したもんだ!」と感動していた。
すごいです。前向き過ぎるほど前向きな夫婦。
山中の若手長期移住者の先駆者たる所以をここに見た。
素敵です、”きゅうのすけ”の伊藤家。
我が”ふじみや”イトー家はかなり「陰」だからなあ。
一服の時にある樹。なんだろう?
ハナイカダでもないだろうし、葉の上に液果が乗っていて、食べると少しだけ甘い。
一服を終えて「よし」と田んぼに向かう前に口に入れてしゃきしゃき食べる。
中に種が一粒だけ入っていてブドウのよう。
田に入る手前の用水をまたぐあたりでぺっと種を落とし、田に入る。
(どうやら、虫えいという虫の卵らしい)
そんなこんなで稲刈り二人班に途中イサオさんが半日手刈りに来てくれたおかげで、
4日かけて、ようやっと”大きい田”(16a)を昨日刈り終えました。
達成感はなかなかだけど残念ながら収量は少ないという結果。
それにしてもやたらめったらハードな4日間だった。
今日からやっと上の一枚に登れる。
いよいよ更新できた。残り13枚。
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朝ほんの少しだけ他のことをやる余力が付いてきた。
久々に鶏を朝に放す。
油断するとハサの一段目の米が次々に引っぱられて、
それを見たスズメどもが真似して寄ってたかって下の米を軒並み食う。
さらに油断すると、ハサの陰で見えなくなっている畑で
農繁期にせっかくまいたカブや野沢菜の新芽などをつまんでいることもあり、
「出さなきゃよかった」と枕を涙で濡らす光景が懲りずに毎年繰り返される。
久しぶりに山中茶をつくる。
「ケツメイシ」(決明子)を刈って日干し。
花と葉っぱがとても柔らかげで美しいと思ったらお茶にできるようだった。
正式名称「エビスグサ」(夷草)。生薬名はケツメイシと呼ばれるらしい。
目の疲れ、肝臓強化、強壮etc.・・・いいじゃないかケツメイシ。
(俺のお茶の教科書より)
http://homepage3.nifty.com/kenkoucha/ebisugusa-kenkoucha.html
ニンニク植えるところまではいけず。
去年の出来は悪くないと思ったけど種にするものは残っておらず買って増殖しよう。
* * *
インターン生・細田君が普通の大学3年生に戻り、
我ら山中のムラの人らにもまたそれぞれの山中時間が戻った。
すでに”稲始末”(故・亀吉日記にあった言葉)を終えた家も多く、
貯水場(?)の柵はどっかの家のコンバイン袋が干されていた。
「交通安全」のノボリとよく映える。
この集落入口のランドマーク的存在である貯水場(?)と、
その道路を挟んで反対側に建ったソフトバンクの塔。
さらに、そのまた前方にある集落最初の家”まごすけ”は
夜に人や車が通るとセンサーでかなり明るいライトが煌々と20秒くらい灯る。
「山中のシリコンバレー」とも呼べるデルタ(三角)地帯である。
月ヨメ沢の入口ではマサノリさん夫婦が借りた田んぼで手刈りをしていた。
今年は田んぼの中に移動バサを立てて干すのだという。
「いやー直樹さん。米刈ってるんだか草刈ってるんだか全然わかんないよ。
”これ意味あるのかなあ?”と段々思えてきたんだけど…」とマサノリさんは手を停め、
カズミさんは背後で静かにほほ笑む。
スズメやネズミが食べた跡も見受けられたので、「これがそう」と教えると、
熱血炎の男マサノリさんは予想に反して俄然目を輝かせ、
「本当!?そうなのー!えー、すごーい。
いやー、ネズミやスズメが食ってくれるんだったら作った甲斐があったねえ母ちゃん。
おいしいんだよ、たぶん。いやー大したもんだ!」と感動していた。
すごいです。前向き過ぎるほど前向きな夫婦。
山中の若手長期移住者の先駆者たる所以をここに見た。
素敵です、”きゅうのすけ”の伊藤家。
我が”ふじみや”イトー家はかなり「陰」だからなあ。
一服の時にある樹。なんだろう?
ハナイカダでもないだろうし、葉の上に液果が乗っていて、食べると少しだけ甘い。
一服を終えて「よし」と田んぼに向かう前に口に入れてしゃきしゃき食べる。
中に種が一粒だけ入っていてブドウのよう。
田に入る手前の用水をまたぐあたりでぺっと種を落とし、田に入る。
(どうやら、虫えいという虫の卵らしい)
そんなこんなで稲刈り二人班に途中イサオさんが半日手刈りに来てくれたおかげで、
4日かけて、ようやっと”大きい田”(16a)を昨日刈り終えました。
達成感はなかなかだけど残念ながら収量は少ないという結果。
それにしてもやたらめったらハードな4日間だった。
今日からやっと上の一枚に登れる。
いよいよ更新できた。残り13枚。
とうとう9月中には刈上げが出来なかった。
部落の最后だった。
それでも今日1日降らなかったからよかったのだ。
『石塚亀吉3年連続日記』(未刊) 1996年9月30日
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by 907011
| 2014-09-30 05:08
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