山中記

春先除雪。

暖かかった昨日。
”ばんきち”のショージさんとかねてから打ち合わせをしていた春先除雪をした。
(小雪で横着して、打ち合わせを重ねるだけしかしてなかったとも言える)
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俺はかんじきとカメラ持参で8:30ブルドーザー前、集合。
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駐車場~オクサへ上がっていく道~神社入口~”やごえん”前~旧”ばんきち”(山中の万能型インターン生・ハザマ家)まで、
ずずずっと。
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ショージさんのオペ(〇操縦×手術)は、
高柳の超ベテランオペであるキイチさんをして、
「高柳でも3本の指に入るオペだな」と言わしめていた。(でも「筆頭は俺だな」とも言っていた)
雪相手にも、土相手にも。
(そして山中の人は時に、田んぼに沈んだトラクターなどをショージ様に引っ張りあげてもらう)

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時間的にもちょうど折り返し地点に差し掛かった頃、
朝から田んぼの水口を掘って雪どけ水を入れて湛水をしていたという
タモツさんに遭遇したので一服タイム。
タモツさんのことを、山中の人らは「たもさん」と呼ぶので、俺は「山中のタモさん」と呼んでいる。

もともと同じ土建業で働いていた重機使いの二人(タモさんは定年後もお手伝いに通っている)は、
煙草の着火ペースも阿吽の呼吸だった。

そんなショージさんとタモさんが話すのはやっぱり90%以上、田んぼの話。
山中の人は共同作業の一服、お茶飲み、あらゆる時間に
顔を合わせると、田んぼの話をする。
始めはまったくついて行けず、「なぜこの人らは延々と田んぼトークが尽きないのだ」と思ったが、
自分で1枚でもやってみると、不思議とやっぱりその手の話、情報交換etc.が面白い。

 * * *

タモさんは圃場整備されたオクサの団地の上端の一角を手がけていて、
そこはさすがと唸るくらいに、土建的に水をしっかりと田に入れるような小さな工事が工夫されている。
が、毎年雪の間にゴミがつっかえてはタモさん田んぼに余計に水が流入してこの時期は困っているのだという。

しかし、困っているのだだけで済ませないのが山中のタモリこと(?)タモさんたる所以で、
重機使いの二人は嘆く代わりの代替案として、
さっそく「どの資材をどうやって伏せれば改善できるか」を協議しはじめた。

たまさか、昨日の区長会で農政課の方から資材支給等の説明を聞いたばかりだったワタシは、
これこそ山中の小さな自営工事のきっかけだ、やれ出番だ、お仕事だと勢いづき、
「資材支給」の話をしようと口を挟み、俺もここらでポイントを稼ごうと欲を出したが、
超土建型兼業農家コンビはそれを遮り、
タモさんは「じゃあU字溝、ム〇タ組から俺が持ってきてやる」と、
タモさん版資材支給の提案。じつに話が早い。
「〇ラタ組におそらく要らないのがあったはずだ」と話がまとまり、一服戦略会議終了。作業続行。

ワタシは「う~ん。なるほど」と唸りながらかんじきを締め直したり、
所在なさげに何となくカメラのレンズを手ぬぐいで拭いたりして、
再びショージさんのブルを追いかけたり斜面の上の方から回り込んだり転んだりしながら
写真撮影にいそしんだ。

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先週の会議(「高柳地域活動組織検討委員会」、これも名が長い)で、麦麦のノリオカさんがおっしゃっていた、
「やれる人が、やれることを、やれる時に、やれるように、やってみる」(かなりうろ覚え)
という発言に感銘を受けた。
本当、スパッと的を射た名演説だととても腑に落ちた。うろ覚えだけど。

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2歳のガクをどうにかしてこの山中で冬も含めて育てようとしている我らにとって、自分にとって、
現状ギリギリでやっている家庭の事情から鑑みると、
町域で召集される夜の会議なんかは、今は「やれる時」ではないよなあと思えている。

おそらく今年度にいろんな会議数がまた増えた故か、
投げかけられるテーマに関して何の感情も湧かないことがある。
そんな体力気力不足、意見無し、終いに感情の枯渇に陥る病なので、
改選と同時に自動的に理事兼務を強いられるという高柳コミュニティの委員選出は、
区長会でのご指名、提案を受けた数日後から、静かな反対を唱えて辞退させていただいた。

 * * *

山中で子育てができれば、その最低限のモデルになれたら、と考えている。
それは我らにとっていま専念すべき「やれること」だし、やれる時だと感じている。


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10日ほど前に、イサオさん宅にて
久々に山中とは田んぼとは「適疎」とは、と話し合いをして酒を飲んだ。
半農半Xという言葉はことあるごとに広く使われるが、
山中で考えてみると、どうやら半農というよりは「春夏秋農、冬X」というのが実情に添っているのだろう。

で、その山中なりの小さなXとは何かを翌日以降にあれこれ思案したけど、
気付いてはっとしたことに、子育てだって仕事だろ、という世のお母さんがたに今さらかよと怒られそうな、
でも自分ではけっこう抜けていた概念に気付いた。
子どもを山の中で育ててみるための試行錯誤、それもまたX(〇エックス×バツ)。



<「集中」というのは、
 他の人が他のことに「集中」してくれているという、
 ある種の依存関係によって成り立つ。
 つまりは、「集中」というのは、
 「分業」というしくみのひとつの部品なんだ。>
 (糸井重里『思い出したら、思い出になった。』)



作業後、ばんきちでカズミさんにも誘われて珈琲を一杯。
・・・のつもりが二杯目以降が焼酎となり、よく呑んだ。
ばんきちの米がおいしくておにぎりをすすめられるままに5,6個(+ラーメン)食ったら、
夕飯が食えぬほど満腹になり、子と風呂に入って寝た。







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by 907011 | 2016-03-18 04:29 | Trackback | Comments(0)
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