山中記

ニュートラルにする術。

29日。
前述もしましたが、平成27年度最終肉の日。
(お義父様経由で、”高柳最後の酪農家”・荻ノ島のヒデオさんのローストビーフをいただいた)

農協に行って(おそらく)27年度最後の通帳記入をし、
棚田の直接支払いのお金が交付されていたので、
とうとう、区長(会計兼務)報酬をいただき、
これで正々堂々と区の一般会計が閉められる運びと成り、
区長「耐え凌ぐ一年目」の節目を迎えられた。
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と・・・言いながら、数分後に「まあ31日過ぎてからで一般会計〆るのは、いいや。」と呟いて、
区の仕事から自分の脳みそを一切開放して、
ニュートラルな状態に持っていきたかった為に、
漆島の”じょんのび思想”の巨人・ナガエさんにアポを取り、
山に入っていたナガエさんが携帯電話に出てくれたのでお願いして、
ナガエさんの跡を追うように漆島の山に入った。
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雪の手前に車を停めさせてもらう。
近くにキウイの棚の冬囲いを外している元気そうなお方がいらしたので、
ここ、車を停めていいですかとたずねたら、
漆島区長のシゲオさんだった。
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シゲオさんの第一声は、
「おー、お前、さっき農協に軽トラでいたろ?」だった。
ううむ、農山村ではなかなかうかつに悪いことはできない。

また、シゲオ様には広域の会議の役職(2年間)を、
俺が固辞した煽りで受けてもらっていただいた(はず)ので、
頭が上がらないし、あまり目を見て話せないようなこの頃。
会議室でなく、晴天の下、地元集落で会えてよかった。

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(俺の中での)「巨人・ナガエさん」たる象徴である、不耕起生き物田んぼ。
この田を見ながら畔道で40分くらい、いろんな話ができた。
自分の暮らしや集落の指標、あるいは持続可能性についてなどなど。
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その後、ナガエさんの水車発電や秘密の地下実験室で手づくりのあれこれの話を聞き、
「そうだ、今、ナガエさんの話が聞きたい」と、連絡をとろうと思った時に想像していたように、
やはり、自分の脳みそがすごーくニュートラルな状態に戻っていくのが感じられて良かった。
静かで、柔らかくて、多様で、そして具体的な考えややりたいことを具体化しているナガエさんの姿は、
ただただ格好良かった。

村にあることで、自分ができる時に、自分がやりたいことをする。

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ナガエさんについては、イナカレッジの「地エネルギー」のレポートが詳しいです。

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「ふふふ、これはねえ、冬の暇な時の仕事にね、
 竹と門出和紙でランプの傘をつくってみたんです。」
と、静の巨人はほほ笑みながら聞かせてくれた。

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そして、しばらくご無沙汰している間に、なんと、
家の玄関から数メートルの距離に新たな不耕起田んぼがつくられていた。
家の窓から眺められる不耕起生き物田んぼ。
俺もやりたくて、また、「ううむ。ナガエさん、すげえ」と唸りながら、
不耕起田の泥の匂いを確かめた。
今春3年目(たしか)のこの田に苗代をつくり、ポット苗を4月からつくられる予定なので、
俺が山中で手ごろな大きさで実験田ができなければ、ナガエさんところに来ようと想った。

ちなみに、写真奥の家をナガエ巨人が借りて、
地(自)エネルギー研究所事務所(仮)にしようかなと話していた。
たぶん、ナガエさんにはそう遠くない先に、弟子がつき、あそこに住みつくんだと想う。
あの屋根にもソーラーパネルがつけられる模様。水は山の水。
不耕起田んぼは1人力。費用ほぼ0円。
ほぼお天道様エネルギーと水と生き物で米がつくられ、
わら(窒素)・もみ(ケイ酸)・ヌカ(リン酸)が生き物の餌として還元され、持続可能な循環を続ける。


 * * *


別れ際になおもいろいろ話して(主に俺の相談のような形式)いて、
「うーん、やっぱり具体的にモノゴトやるには3人だね。
 いくら頭脳や企画や実践者を会議室に呼び集めても、多いと具体が生まれないよね。
 3人くらいで、それぞれがやりたいことを持ち寄って話し合ってやるのが結局一番具体的だな。
 それより多くなると、なんでか、ダメになるよね。」
と静の巨人は言い、
俺は雪の前に停めた軽トラへの道すがら一人ブツブツ言ったり、頷いたりしながら戻った。

シゲオ区長さまはキウイの棚から下り、
「俺もやっと風邪が治ったぜ」と、自宅の周りでまだ稼いでいた。
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その後、区長見習いになってからも多様な情報をいただいていた、
荻ノ島の観光カリスマであり区長のトシオさんと役場の密室で一時間、
多面的機能の直接支払いの活用法と荻ノ島の財源の内訳や、
外部人材についての具体的な策と窓口についてなどの話をレクチャーしてもらった。

密室を出たら、そこは役場作業着男軍団の昼休み歯磨きラッシュと化していた。
弁当にカップラーメンをプラスして食べたと思われる、
山中の地デザイナー・イサオムラタ様も歯磨きをされていた。
皆さん昼も歯磨きして偉いなあ。

午後に野暮用(?)で岡野町に行く用事があり、
ぐるぐるハウスでイマイさんとサイトウさんとお茶等いただきながら、
またいろんなユニークな手法や、高柳人脈についての上手な距離感などの
お知恵を貸していただいた。
豆の瓶や薬草酒BARなど、ぐるぐるにも久々に行ったら
どんどんユニークに「やりたいこと」を目がけて進化していたのが見てとれた。

イマイさんは俺よりも1年上の高柳移住先輩でもある。


「俺なんかさー、最初こっち来て、
 どうも”ぐるぐるハウス”ですってあいさつしてたらさー、
 何かの新興宗教だと思われてばっかりで、あれはまいったよなあ。
 で、空家を活用するたんびに、”サティアンを増やしてる”って言われたし(笑)。」
 (『ぐるぐるハウス・今井さんの高柳デザイン像』(未刊)より)



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昨日。

そうはいっても、俺は山中の田んぼをやるのだ、とりあえずやりながら沈思黙考するのだ、
と思い直し、オクサへ”水ごったく”の続きにいく。

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山中で春夏秋冬その姿を見ない人はいない、”山中の鉄人”フミオさんが、
不慣れな部門である水管理をあれこれ思考錯誤していたので手伝った。

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「え、何?このヒモは?
 ま、いいや。いいか、こうすればいいっと」といろいろ話ながら、
”いずみや”の田に無事水がかかった。

村の人は皆知っているけど、フミオさんの個の力で、
じつは山中集落の特に農道や水路およびいたる所の除雪などは
徹底的に維持管理され、持続可能な態勢をキープしていただいている。

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夜は山中生産組合の総会へ。
お義父さんが副会長に改選。

隣りのイサオさんとビール呑みながら、
「副会長の役になれば、
 ”飲み会”の日時が自分の都合悪い時には、都合の良い日に変更できる権限があるんですねえ」
と話していた。

生産組合に村の会計から貸していたお金の内、5万円を返還いただき、預かった。
領収書つくらねば。

結果的にですが、
まだ27年度の村の会計処理の仕事を先延ばししたのは正解だった。結果オーライ。

4月1日から数日間、山中を出て、27年度の慰労&ブレインストーミングの旅にゆきます。

エイプリールフール、見事に恥も外聞もなく、我らは完膚無きまでアホになってきます。







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by 907011 | 2016-03-31 23:59 | Trackback | Comments(0)
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