山中記

名前はまだない。

大風でコンポスト、下の畑まで吹っ飛ぶ。
昨夕は大粒のみぞれも盛大に降って白くなるかと思った。
薪の残、あと少し。

春祭にかかるお金の用意をする。
玉串料、弊束料、御車代と神社負担金で24,700円。
供物を今日の旗立て準備後に用意する。

旗立ても老人クラブ早朝の神社掃除も人手が不足し、
老人クラブより、幟(旗)は短いものへの作り替えと、
神社掃除にはより広く、
各戸から参加可能な家には複数人の参加やunder65歳の人にも
声掛けをしてもらえるようにとの下話あり。


<フランスとか向こうの国、まあ欧米社会といってもいいですけど、
そこでは、社会の構成メンバーが「生きている人間」だけなんです。
だから、自治をするとき、生きている人間だけで自治をすれば良いわけです。

そうすると原理的には、生きている人間が集まって議論をして、
自分たちのルールを決めて、それに従って行動をするだけでいいわけです。
実際には生きている人間が集まって話を始めると、
そう簡単には上手くいきませんけども(笑)。
ただ、原理としては簡単なんです。
(内山節講演会・2011年・高柳町)>



永くやってきたことの意味は消え去ることのないようにしつつ、
簡素化が求められる部分においては、
同時に、集落内での話し合いをしながら、
いまの最適なサイズを手探りして進めるべきだと思う。
ここから先は下手にケガすることのないように。


<ところが、日本の伝統的な社会の自治というのは大変面倒くさいんですね。
なぜかというと、社会の構成メンバーが生きている人間だけでない、ということなんです。
日本の伝統的な社会観では、まず社会の構成メンバーとして「自然」がある。

自然もまた、社会の中で発言権を持っている存在なんです。>


過疎より先にある「適疎」を考える善きタイミングだとも思う。


<もう一つの特徴は、
 「死者」が社会の中の構成メンバーであること。

 だから、なくなった人たちが遠くにいってしまうわけじゃなくて、
 なおも、ここでなくなっていれば、この辺りに居て、
 それで子孫たちを守っている、そういうところですね。>


山中に新たな住人が増えた。
一昨日の夜に預かった4つが(麦麦ベイクさんなど里親が見つかり)
1つになって帰宅した。
名前はまだない。



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<日本の社会観というのは、
 自然と、生きている人間と、死者という、その3種類の存在を構成メンバーとして、
 できあがっているわけです。

 そうすると、
 生きている人間の論理だけでものを言ってはならない、ということです。
 常に、自然の論理も反映し、
 そして、死者といってもいい御先祖様といってもいい人たちの意見も
 反映しなくてはいけない。

 だから、自治をやる時にはこの3者の意志を統合して、
 自治をやらなければならないわけで、
 これは大変面倒なことになってくるわけです。
 当然、会議をしたって自然と死者は発言をしてくれないわけで。

 それでも、結局こういう自治観あるいは社会観を持っていたのが日本の社会だった。>



大風で苗づくりの方は足踏み。
春祭を挟んで少しずつやる段取となった。

しばし、小さな春祭モードとなって、
あれこれを祈る。農業に基づいてきた神事なので。
祈りながら、さまざまにあれこれの下話を酌み交わす。


<じゃあ具体的に自然の意見を反映するとか、
 死者、あるいは先輩といってもいいし、御先祖様といってもいいですけど、
 そういう人たちの意見を反映させるというのは、
 どうするかっていうことなんですけど、
 最終的には生きている人間がきめるしかないわけです。
 生きている人間たちが、自然や先輩たちの代理人を務めなければならないということなんです。

 で、それをするために、
 実は、祭りや年中行事が大変重要になってくる。 

 たえず、祭りをやりながら、
 その祭りでは絶えず自然の神様が登場してくるわけで、
 そのことを通して、自然と人間はどういう関係にあるのかを、
 繰り返し、繰り返し、掴み直す。

 そして人間が人間だけのごう慢な論理に向かってないかということをもう一度見直す。

 それから、年中行事を通して、
 ここでも自然の神様が登場したり御先祖様が登場したりします。
 お盆になれば、御先祖様が帰ってきたり、
 御彼岸になれば、こちらから墓参りに行くし、とか。

 そういうことを繰り返しながら、
 いわば、自分たちの生きる世界を誰が護っているのかということを
 絶えず捉え直すという、そういう作業を通しながらやってきたのが日本の自治なんです。

 祭りや年中行事は日本ではイベントではないわけで、
 自治の仕組みの一つだと考えた方が良い。>




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by 907011 | 2017-04-20 06:02 | Trackback | Comments(0)
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