山中記

2017年 07月 12日 ( 1 )

願い。



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貴重な晴れの七夕に短冊をつるせた。
朝から晴れてみて分かったのですが、
いま、季節がじつは夏だというのを雨のなんやかんやで忘れていた。
熱いぜ七夕。
すきですやまなか。

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今年もさまざまに短冊を書いて、
個々や暮らしの願い事を投稿してもらった。
田んぼに土砂流入中でも、名誉区長・マサオさまは動じない。
気力が充実しているからなのだろう。
マサオさんの「全天候対応型びくとも動じない農法」は山中でも秀逸している。


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今年は短冊を配るのと豪雨が見事に重なってしまい、
6割くらいが天候について願われていた。

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「目指せ7俵/反」、いいね。
我らの米は1反あたりの収量がど~んと膨大な”メタボな米”と異なる。
机上のお役人に(当人が役所の人だけど)は、よく分かっていただきたい。
収量が年々微増していくように、当然努力・実験も重ねていますけども、
メタボ米は食っても美味くはない。
稲がなりたい稲になり、米になる。(門出和紙ヤスオ親方風に読んでください)


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俺は集落でもいちばんの見習いなので、まず倒さないこと。
水が良い場所でやらせてもらってるおかげで、
日々あわあわしながら昨日右に動かしたものを翌日左に戻したりするような仕事ぶりで
何もできなくても、でも稲はすごい。米はうまい。
うまいけど、反収は時に平場の田んぼの半分くらいしかないほど少ない。
あれこれ改善点はまだまだすごーく多い。
ただ、お役所提出作文で求められるような
「2,3年間で100点満点を取る。それがキミのゴール」
という仕事、生き方ではないと感じている。
その角度ではない。


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こうして見ると、我らに関しては、
天候と、一人ひとりの身体の調子との折り合いをつけながら、
暮らしができればそれでわりと毎日機嫌良く生きていける。

と、そうはいってもせっかくのお願い事なので、
「個人的お願い」シリーズも眺めていていちいちおもしろい。

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山男・マサノリさんは家族で山へと書いたが、
今春から遠くの進学校に通いはじめたセガレの願いは切実だった。

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「時間が欲しい。」

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ピンポンズ。

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恒例・イサオさんのひじょうに具体的かつ、
この場を借りて「(身内に)見せることを意識した」お願い事シリーズ。
一年前よりもぐっと総額が上っている。

短冊に書いたことは意外と叶う率が高い。
去年短冊をつるされた方いわく、
「バイクが手に入った。」(Tさん)
「がくはきょうりゅうはくにいけた。」(Gさん)
「おいしい笹団子ができて喜ばれた。」(Tエさん)
「マサが元気に仕事していた。」(Tモさん)
「がくはあきたしんかんせんに乗れた。」(Gさん)
その他にも、
「山に願いをしたらアンバイがよくなった(かもしれないしそうでないかもしれない)」、
「”うっかり”しちまった後に、新たに車の免許をとり直すことができた。」、
「稲の声が聞こえるようになってきたかもしれない(幻聴かもしれない)。」、
「志望校に受かった(時間は欲しい)。」、
「きょうりゅうはくはただひたすらに怖かった。」、
「物忘れがひどかったのが良くなったような、どうだかちょっと忘れた。」、
「身体が痛くなったので医者に行ったらよくなった。」、
「電球が切れたので電気屋に行ったら直った。」
等、称賛の声(後半ほぼ関係ない)が後を絶たない。

けど、おそらく3分の1くらいは叶っているように思われる(山中区調べ)。
俺の個人願いは一つだったので、3つ書けば良かったか。

また来年の七夕まで願いを考えながら、我らは暮していこう。
想いは、力だ。


 * * *


<夢には翼しかついていない。
 足をつけて、
 歩き出させよう。
 手をつけて、
 なにかをこしらえたり、
 つなぎあったりさせよう。
 やがて、目が見開き、
 耳が音を聞きはじめ、
 口は話したり歌ったりしはじめる。

 
 夢においしいものを食べさせよう。
 いろんなものを見せたり、
 たくさんのことばや歌を聞かせよう。
 そして、森を駆けたり、
 海を泳いだりもさせてやろう。

 夢は、ぼくたちの姿に似てくるだろう。
 そして、ぼくらは、夢に似ていく。


 夢に手足を。
 そして、手足に夢を。

『夢に手足を。』)>












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by 907011 | 2017-07-12 05:14 | Trackback | Comments(0)