山中記

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月に咲く花のように。

すごく個人的な嗜好なのですが、
ヒトはときどき、全裸で太陽の光を浴びてみると良いと思う。
ってなことを10年ぐらい前のある昼間に長野の飯山の日帰り温泉にて、
カンカン照りの日光を露天風呂で受け止めながら思った。

今朝もそんなことを、やはり温泉で久々に体感。
二日酔いながら全裸で日光浴(兼入浴)しながら想う考え事は、
なんだか自分にとってとても大切なことのように思えた。

先日もちらりと書いたけど、
素敵な友人夫婦が柏崎の海のまん前でumicafeを開くべく奮闘していて、
うまい珈琲をすすりながら、二人(と助っ人職人たち)の姿にすごく刺激を受けた。

海を眺めたり、強い風に吹かれたり、露天風呂で日光浴をしていると、
ふと、粟島にて半年も居候させてもらった漁師のオヤジの姿を思い出す。
「働かざる者食うべからずだ。この馬鹿者が」と思い出すたびにバシッと叱られて回想終了。
我に返る。俺はまだまだオヤジを怒らせることしかできない馬鹿者だ。

 * * *

ヒトが助けの手を差し伸べてくれること。
食べ物をもらったり、種や苗をおすそ分けしてもらうこと。
時に褒めてもらったり、許してもらえたりしたこと。
自分のことを面白がって、笑ってくれること。
笑い合うこと。
ヒトを好きになること。

自分にはとうぶん借金をして何かを興そうという予定も、その覚悟もない。

でも、そんなヒトの「好意」というものを、
自分のなかの小さな経済なりに当てはめて考えてみると、
自分は、自分が想っている以上にとてつもない財産、
いわゆる”ソフトマネー(貨幣じゃないお金)”をたくさん持っているのだと思った。

その反対に、というべきか、同時にというべきか、
ヒトの助けを借りっぱなしな分、「借金」もたくさん背負っているともいえるかもしれない。
居候なんてその典型で、借りたまま返していない、ヒトの好意や、
好意で面倒を見てくれたそのヒトたちの時間や空間を奪ったまま今こうして暮らし、
過去とは無関係な顔をして酒を飲んでへらへら笑っていたりもする。
で、山の畑で、温泉でふっと一人の時間を持った時に、その財産のことを思い出したりする。
ほんとうに馬鹿者だ。
一人泣くより他にやりようのない、どうしようもない大馬鹿ヤローだ。

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ニンジンの花が咲いた。

22時間ほど山中の家を留守にした。
帰ったら、軽トラの下の日陰に菜っ葉が新聞紙にくるんで置かれていた。

俺も必ず自分の手を動かし続けて、好意を渡すことがしたい。
せめてもの好意を伝えることができるようになりたい。
ダメなんだよ、言葉だけじゃ。


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by 907011 | 2012-06-29 13:22 | Trackback | Comments(0)

柿酢。

秋にもらった柿100%の柿酢ができた。
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ほんとに楽で、ただ柿を下処理して瓶に入れただけの天然もの。

ワインになって、酢に発酵してくれた。
ふたがコツで(そんなん本読めばいくらでも載ってあるけど)、
新聞紙でふたをすることで、空気中の菌が勝手に入って腐敗より迅速に発酵をはじめる。
途中コンニャク菌という白いものが表面に層をつくるけど、
カビとまた違うので混ぜ込む。
濾すのは大変時間がかかるけど、濾した柿は鶏たちも喜んで食べる。
とにかく良い香り。

春に味見した時よりも今はまろやかになっていて、
私的には春の「俺は酢だぜー」という刺激の方が好きだなあ。


ふたにした新聞をよくよく見たら、スポーツ面で、
「地力に差」、「重圧に負け」、「ミス連発」などの文字が並んでおり、俺の詰めの甘さを感じるフタとなった。
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by 907011 | 2012-06-25 04:08 | Trackback | Comments(0)

だいたい酒の話。

昨日。
3時だかに起床。
軽トラに乗り、畑へ。
”さんじゅろ畑”、ニンニクと大麦少し。だいぶ淋しくなったけど種だけは十二分に更新できる予定。
種さえ採れたらこっちのもの。さんじゅろは何を転作しようか。
”下の上塚”、こんにゃくが芽吹きだした。サツマイモは2つくらい絶えたかも。
山中内リトル秋田を目指すべく、とんぶりなど定植。テーマ曲『大いなる秋田』。
田んぼのことがもう少し分かってきたら、アキタコマチも一枚つくりたい。
あとはいぶりがっこと、沼でジュンサイくらいかなあ。
秋田って何があるんだったろうか。たまに帰省してお土産でも見ないと。


そのまま田へ。
ナギがだいぶ生えてきていた。
「水の草は陸になったら弱るかな」と山下画伯口調になり、水を抜く。
ついでに”古墳”に酢豆を植え、畔を数カ所削って罠のようにミントをねじ込んできた。
前夜に漆島ナガエ家にいただいた上越ゆかりの笹寿司をありがたくたいらげる。うまい。すごい。

麦麦さんのパンも食べて、今度はモコなる軽自動車に乗り換えて柏崎へ。
みそ西の醤油と良寛牛乳を買い、地元貢献度をアップさせ、
宮川でOPEN準備中のつげさんのカフェへ陣中見舞い。
「umicafe DONA」。夢の森で知り合って意気投合したさわやか旦那ヒロさんとモデルのようなカオリさん夫婦。
素敵なお二人によるすっごい素敵な空間でした。
柏崎市宮川です、宮川。352号線沿い。宮川。7月3日開店。宮川。
写真はまた次回。

「海の家、海の家」と旦那ヒロさんに聞いていたけど、海がほんとにあまりに目の前でたまげた。
この冬を乗り越えて、久方ぶりに見た海。いいなあ。海も見ていて飽きないもんだなあ。
たぶん山中に来てくれる俺の友達はみんなあの店も好きになると思う。
そしてつげ夫婦、いつ見ても素敵。さわやかカッポー(カップル)。

戻って田んぼ見て、畑仕事して、夕方塩沢へ。
頼まれて、東京の蛍観賞のお客さんをほくほく十日町駅へお迎え。
お孫二人とグランマザーの3人を乗せ、塩沢で畑体験した後、こども自然王国へ送る。
ちょうど昨日夕方は夢の森にてコウモリ観察会?があってスタッフ少なめ。
ハルキさんとサトルさんと少し話し、
サトルさんの机の上にあったノンアルコールビールをなぜかもらう。
ハルキさんは隣の田んぼで怪しい”古墳”のことを、
「おー、いっぺーやれやれ」と笑っていた。

アサヒのやつはスーパードライとじつによく酷似していて、
春に一度間違えて飲んで、飲み終わってから気付いて「金返せ」と思った。
払ってないけど。

重ぜんで火起こししながら後は一気に飲む。
久方ぶりにいろいろ話をした。
そうか、あの国道(252)向かいの開墾された畑は麦麦さんだったのか。
ついでに山中直売所もOPENしないかな。
バーベキューしてビール飲んでいいちこ飲んで、家人に怒られながら帰宅。
車4台を乗り継いだ希有な一日だった。

おととい。
「高柳町自立経営農業者会議総会」なる漢字いっぱいの会へ。
イサオさんと村田組は当然だけど、
校舎に迷い込んだ野良犬のような俺が新規会員とされていた。

キヨシ会長はじめ大きな専業農家さんが良く紹介をしていただいていたみたいで、
ベテランの濃い~農家さん方に厚遇される。
総会は1時間足らずで終わり、すみやかに懇親会へ。
ノンアルコーラーのミツタカさんが乾杯と同時に
「こんな冷えたコーラを飲むのは珍しい」と言っていた。
いつも総会は長引いて、用意されたビールもぬるまったものらしい。
良い初回に立ち会えた。

昨夏、中古瓦を持参して屋根に上がり、補修してくれた屋根職人オノジマさんとも再会。
「キヨシさんが山中の若手の家を何とかしてくれって頼まれてねえ。
 いやいや、まいったっけ。”・・・ただ、金はねえんだ”っていうんだもんなあ」と笑っていた。
俺はまったくもって建築のセンスが無い。だから、生かされている。

マサカズさんがビール飲みながら、
「別に一反5俵でも4俵でも、そりゃそれでいんだよ。稲が健康だったらいくらでもそれでいい」と話していた。
あれだけ大規模(高柳No.2)にそれも棚田を5町歩もされていて、
どこをどう考えたらそんな言葉が出てくるんだろうと感動した。

帰り際に余ったいいちこ2本とオードブルをそのままもらい、
迎えを頼み、降り際にモコの座席にその汁気を少し垂らして怒られながら帰宅。

 * * *

春に焼いた竹炭、蕎麦屋ふかぐら亭と宮川のumicafeでも
置いて使ってもらえることになって嬉しい。
コウダ師匠とあれだけ難儀な仕事をして完成した柏崎産竹炭。
高温で焼けた備長炭なんです。
そんじょそこらのホームセンターの炭とはものが違います、異質。
どうかカンカン叩いてその高音の調べを堪能ください。

http://tsunagou.exblog.jp/18164328/


今日は田んぼ入って田の草取りしよう。
夜は夢の森フッキー先生(秋田出身)が来て山の勉強会という名の酒宴。
リトル大いなる秋田。小さいんだか大きいんだか。いや小さい。

俺の唯一信仰心はやはり酒の神バッカス様しか存在しない。
俺が今まで知り得た誰よりも熱くストイックな信心。

大いなる秋田、聞くたびに名曲。
秋田にゆかりのない人にはどうでもいいことなんですが、
ほんとに「山水 皆これ 詩の国秋田」。
子どもの頃は歌わされながら、歌詞の意味がまったくわからんかったけど、良い詩。
「狂瀾吼え立つ男鹿半島よ」って言われてもいまだに狂瀾が意味不明だけど、
そういわれればたしかに日本地図の中でも唯一吼え立っているなあと思えるし。
やはり遺伝子なのか、鳥海山が目に入った途端にテンション上がります。秀麗無比。

あ、秋田に行きたい。



****************
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by 907011 | 2012-06-24 03:17 | Trackback | Comments(2)

英語かぶれ。

3時半起床。よく寝た。
アイガモたち、よく水を飲み、わりと順調な回復を見せてます。
5個(6個?)抱卵中の「ごー」さん(名古屋コーチンだけど自分の以外にいろんな血統の卵を抱え中)は、
7月8日が予定日らしい。
いずれにしても順調になった頃合いにだいたいヘビがやってくるのである程度用心をしなくては。

山中も例外でなく、タヌキが増えているそうで、
タヌキが増えれば必然ヘビが捕食されていなくなる。
ヘビが減れば、家の中のネズミを食う主も減って、ネズミは増えるらしい。
昨春は縁側で育苗したら、だいぶネズミに種を食われた。

「To be, or not to be : that is the question」
生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ。
シェイクスピア、ハムレット。

調べてみるとその他にもおもしろい翻訳があって、
「あるべきかあらざるべきか」、この言葉だと日々の自問自答にも当てはまりそう。
あと、関西弁訳バージョンとしてインパクトあったのが、
「やったろか~↗、あかんか~↘、ほな~、どないしよ~↗」。
実験と観察(トライ&エラー)にぴったりな名訳。

 * * *

昨日。
昼まで門出でアイガモ田んぼのネット張り。
ふかぐら亭で蕎麦と天ぷらとオカラ団子を食って満腹になったら即眠くなり、
昨日は昼寝を90分(サラリーマンの方、スミマセン)してみたら、俄然身体がよく動き、
田んぼに入って除草機を転がすのを18時までかかったけど完了。

そうだよなあ、一冬毎日あれだけの重さと量の雪を掘ったり投げたりし続けたのだから、
そりゃあひ弱な俺でもこれだけの体力つくわ。一年前の身体と明らかに性能が違う。
雪山に生きる人たちは雪山に生きるべくして生きているんだなあ。
達者な年寄りたちの雪掘りはとにかく圧巻です。

春~秋もみんなどんだけ動くんだよというくらいに山へ行く。
朝早くとか昼寝から起きる時間とか、競うようにして誰かが耕運機のエンジンをかけて駆けていく。
なんかの競技かというくらい。
山中は特に村の人以外の車がほとんど来ないので、毎日が耕運機の運動会みたいなことになっている。


自分で田んぼに入ってみると、いかに前年の稲カブツが残っていて、
それが悪影響を及ぼすことがよくわかる。(カブツってどんな字?)
苗の成長が顕著に悪いところは、その根を探っていくと、だいたい未分解のカブツが下にある。
根がその分解するガスを吸って障害が出るらしい。

手で草取りをするとそんなこんなが見て、学べる。
あと生き物の種類が増えていた。
小学校以来くらいに、田んぼにいるミズカマキリを発見して感動。
あとクモや小さな虫、田植えの時に見なかったものがたくさんいた。
葉っぱの食われ方よりも少しずつ苗の成長の方が逃げ切り態勢に入り、
虫も増えて良い食物連鎖、循環ができている模様。
あとは花が咲いて、米さえつけばそれで良い。最悪、種さえ採れたらいいなあ。

大きな農家さんには大きな農家さんの意味があるんだと思う。
食糧自給率とか、スーパーの品ぞろえに貢献している等々。
たくさんの意味をそれぞれに抱えているんだろうと思う。

また一方で小さな農業にも意味は負けず劣らず多くある。
こうした観察を続けてみると、
手仕事で試行錯誤する方が、自分には良いなあと思う。
裸足で歩いて、足の裏にカブツや石があれば、畔に投げることができる。
除草剤を効かすために、水をいくらくらい張って、という工程は、あくまでその作業都合が主語になる。
手で草取りだと、水は稲や田に合わせて見ていればいいだけで、主語は稲にある。
生育の悪い苗があれば、その根元に手を突っ込んで、時に抜いて、じーっと眺めて考えることができる。
自分のような素人は、いったん本質を考えながら、機械によっこらしょとまたがれば良い。
子どもの頃に手伝いをしてきた農家育ちの人たちと自分は決定的に違うのだから。

ただ、両方を見比べてみて、あくまで自分の場合なのですが、
「easy」「difficult」で言えば、
なるべく手づくりでやることは、
機械でやることよりも、米をつくりやすいと思った昨日。
稲が育つという意味で、稲を主語にしたとすれば、
「育つ」ことに関していえば、前者の方がeasyで、
機械の方が「稲が育つ」という意味ではdifficultではなかろうかと、
田んぼに入りながら英語文法を高校以来にまじめに考えた。
・・・スペル、合っているんだろうか??


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手前カモミール、その奥に春菊の花一輪。

雨降り過ぎて、外に出る気がしない。
今夜は「高柳町自立経営農業者会議総会」という漢字いっぱいの会に呼ばれて初出席。
キヨシ会長に「なんぎぃことは別にねすけ、酒飲む会だ」というコンパクトかつ的を射た説明で参加。
言われた通り、総会後すみやかに懇親会へ。
昔、農家さんに教わったとっても大事な教えがある。
「酒飲むのも農業だ」。
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by 907011 | 2012-06-22 04:50 | Trackback | Comments(0)

愛、かも。

月曜山中に帰って以来、門出のキヨシさんところにお世話になっている。
前衛的専業農家の氏と一緒に手を動かしながら、多様な話を聞かせてもらう。
この人の頭の中はどうなっているんだろう、いつも圧倒されながら思う。

もうすでに人と人として慣れるべき時間(自分の場合、他人の約二倍だけど)は経過しているだろうに、
声かけてもらうままにいろんな活動(含酒)で何度も何度もお会いして話しているというのに、
この人の前に出ると自分の薄っぺらさが裸になって現れ、途端に緊張する。

記者という妙な仕事をしたおかげもあって、大学出の若造だった時代から多彩な人にお会いした。
酸いも甘いも味わった方々になぜかよくかわいがってもらっていたなあ、とたまに思い出す。
でも、今この歳になってみて、
これほど子どもと大人の差みたいなものに圧倒されるとは。
そして、高柳にはそんな先輩がたが自分がわずか一年で出会った中にも相当数いる。
やんちゃなまま歳を重ねて実験を続けている先輩たちを見ていると、
自分も歳を重ねることが楽しみにすらなる。

今、ここに自分がこうしている理由の一つに、
この地に暮らしている人たち、
あるいは、この地から一度出た後、「あの暮らしに戻る」という選択を決めた人たちの、
その精神に魅了されているところがあると思う。
山菜みたいなあまりに強い、無二の個性で、
実験好きで、かつ屈強な人たちが田畑や生業の場で、沈思黙考するその姿。


・・・と書いたところで、
昨夜からどうもパソコンの「r」のキーが押しても叩いても、反応が鈍くて大変なので中止。
夜もあけたし、台風去ったらしいし。
あ、また「r」が出てこない。


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そんな師に、合鴨のつがいをもらいました。
ちょっと弱って隔離する必要が出たアイガモ二つ。
これは鶏と勝手がだいぶ違って、育て方が難しく、
イトー家二人と鶏たち20羽ほど、神経を使いながら見守ってます。

どうなるか分からないけど、なんとか冬を越して雛をかえせたらいいなあとたくらんでます。
F1種どうしだから、2代目はよりカモに近くなるそうですが。
もしそこまでいけたら、「刷り込み」を利用して、後を追っかけるようにして、
一緒に田んぼとレンコンの草取りを、ネットや電柵を使わずにできるんじゃないかなあという実験。

なんて夢見て今日も夜明け。
昨日新月、今日は夏至。
午前門出のお手伝いに、午後からふじみやの田んぼをしよう。

アイガモ見たい方いれば遊びに来てください。
昼は一緒に百姓の蕎麦屋ふかぐら亭でビールでも飲みましょう。
いま、ふかぐらの裏の痩せた砂利っぽい土のとこを畑化しようと細々と遅々と進めてます。
冬囲いも、鶏ふん発酵も、田畑もろもろ・・・金に直結しないけど、百姓仕事はたくさんあるので出来る方是非。
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by 907011 | 2012-06-21 04:27 | Trackback | Comments(0)

Where Did It All Go Wrong?

月曜AM2時。
あぐらっての登り窯で寝袋泊から覚める。
ボスがクーラーの中に入れておいてくれた焼酎用の氷水をたくさん飲み、
汲んではまた飲みしながら内臓内アルコールを罪滅ぼしのように希釈し続けて、夜明け直前の朝帰り。

先週末出会ったヒト、モノゴトのおかげで、
なんだかいろいろひじょうに頭のなかがスッキリと整理された。
移住1年目にあった戸惑いがだいぶ解けて、消えた。

小国~仙田を抜ける道中、そこから山中につながる時、
人工物はすこーんと無くなって、私的には脳内物質があふれ出るような錯覚に塗れる。

山中。
奇跡的に出会った集落だなあと思った。
初めての四季を毎日毎日居て過ごして、なお思う奇跡。
出会う年寄りの頭の中に宿っている軌跡を酒でも飲みながら聞いていると、
しみじみと、「これは奇跡だ」と感動する。

何となく想像していた、その本物が目の前にあらわれた時。
正真正銘の「ていねいな暮らし」に出会った時。
本物に出会うことで、ヒトは感動する。
だって、本当にそうやって暮らしが続いて、それが循環し得ていたのだから。

そうするより他になかったかつての暮らしこそが、
四季と四季を、ゆく年とくる年とをつないでいたのだから。
物語としてあまりに秀逸。

自分だって、できるだけていねいに暮らしたい。
と夜明け前に起きてごそごそする。

日々のいろいろは農繁期らしく時間がなくて、割愛。

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山形の国際ドキュメンタリー映画祭でふらりと出会って、
長岡に住まれていて、現在松之山で撮り続けている、そんな小林茂監督からメールが来ていたなかにあった、
「原発」新潟県民投票が面白い試みだなあと思った。

あまり意識として薄いながら「柏崎市」民として生きているのに、
いやもしかして、柏崎市に住んでいるからなのか、
この手の「原発」にまつわる活動というのが、
自分が知らないだけかもしれないけど、それでも気味悪いくらい異様に周囲に無い。


たまに聞く、『Where Did It All Go Wrong?』(oasis)って歌がなんとも格好良いなあ。
前もタイトルにコピーして使ったなあ。

昨日キヨシさんと話していたのですが、オトコには「かっこいいなあ」っていう尺度がある。
(対比として、オンナの「かわいい」という尺度も特有だろうか)

オトコにとっての「かっこいいなあ」は十分、自分の行動や思想の背骨になり得る。


・・・なんて書いて風呂入って、
ビール飲みながら、『ほぼ日』を開いたら、今日のダーリンがまさしく「かわいい」と「かっこいい」にまつわる話だった。
恐る恐る読んでみたらば、意外にけっこう同じような趣旨のことが書かれてあって嬉しい。

ここ一週間ばっかし、ほぼ日読めずに溜まっていて困ったなあと頭をかいていたものの、
やっぱり自分の思考は好きなもの、好きなことに吸い寄せられているのだなあと再確認。

昨日門出で見つけ方、食べ方、その作り方を教わったツルニンジンの朝鮮漬け、美味い。
ビール飲みきって久しぶりにさっさと寝よう。
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by 907011 | 2012-06-20 19:07 | Trackback | Comments(0)

たまにまじめな暮らしの話。

今日はこれから、苗をいただいた川西の魚沼ゆうきさんに頼まれて、
植え直しの手伝いを昼までしてきます。

雨マークがちらほら。
どのくらい降るんだろう。
昨日畑回るついでにオクサの棚田まで歩いていったら一部干上がってひびが入っているところもあった。
昼におとうさんに電話して水上げるかどうか確認したら、
「あげない。俺が上げると絶対雨が降るから今回はあげないことにするぞ」。
ひび割れについては、「中干しだ、中干し。わっはっはっは」と笑っていた。
くろの草がだいぶ伸びていたので来週草刈りを手伝いに行こうと思う。

なんで一年がこんなに忙しいんだろう。
一年暮らしてみて、どっかにスキがありそうでない。
土日は土日で逆に忙しく、そんなさ中に連泊でうちを離れるのは半分骨休めでも半分いろいろ気がかりだ。

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この間、草刈り前に採ってきた、ノビル(どうやら)の花一輪。
その下に「じょんのび高柳」帽。
たぶんドライブに来た方はあちこちでこの帽子かぶって作業している人がいて驚くと思います。
俺も第一印象は「うーん、これは使いこなせるかなあ」と思ったけど、
回りの人たちがやたら普通にかぶっているのを見て、一緒にかぶると予想以上に連帯感が強まる。
そうかTシャツではたぶん難しい展開だったかもしれない、帽子がちょうど良かったんだ。

という帽子の下で寝る名古屋鶏。


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うちの畑にいたら、ソウジロから朝げに電話があって、
藤吉豆に続き、酢豆をもらう。これも自家採種され続けた山中の固定種。
育苗箱一枚、120粒くらい。平べったい豆で、枝豆にしてもうまくないそうで、
人も食わず、おかげでタヌキもこればっかしは食わない。
田の畔豆に最適か。
去年ほとんどタヌキの被害にうちは遭わなかったので、
今年は全畑ネット無しでやってみようかと思います。ずぼら。


ソウジロはアサツキを一生懸命むいていた。
葉が枯れたら引っこ抜いて、小さめのものは全部皮をむいて塩漬けにして冬食べる。
大き目の実は、そのままぶら下げて乾燥させたりして薬味に。


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昨日やっと苗箱洗いをした。同じく干上がっていたうちの池(「たーね」と呼ぶらしい)に水。
たーねにも、苗を挿し、発泡スチロールのミニ田んぼもつくった。

このミニ田んぼが手元にあるとひじょうに使い勝手が良い。
今は大農家さんが遠隔カメラで遠くの田んぼをモニター越しに監視したりするらしいけど、
これをごく小さいながらも、田んぼの相似形と見なせば、
日照と水の蒸発具合や草の生え方、土の状況がよく観察できるし、小さな実験・観察がたくさんできる。
有機物入れて代かきして植えたところにタニシを投入したら、
このタニシ氏がやたら活発に動くのでまだ草が生えないんだろうか。どうだろうか。
田んぼ見ていても、おたまじゃくしとヒルが動き回ってけっこう泥を撹拌してくれていた。

あと、連日の猛暑の中の思い付きでもみ殻をびっしりまいて、
表面の水の蒸発をどれだけ防げるのか実験。草も押さえてくれるはず。
「水はけが良く、水持ちが良い」というのが畑での理想的な土として紹介されるけど、
そんなこんなを自分なりにずっと考えていたら、もみ殻って思ったより優秀だなと気付いた今年。
畑と田んぼを相関させて考えるとひじょうに興味深い実験のリンクができるような気がする。
そこに鶏の床の発酵のことなどを加味するとまたおもしろい。
これらは嬉しくも有機的につながっている。

実験は、その後の継続的な観察がないと意味をなさない。


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チキントラクター、引き続き。昨日は3羽による3交代制だった。
ミミズや虫もたくさんいるので三方良し。
なーさんがゲージ外の土も耕す、よく稼ぐトラクターだ。
イセキ、クボタ、ヤンマーといろいろ農家談義にはたまらないブランド(?)名として出てくるけど、
なーさんは名古屋ブランド。

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遅ればせながら、玄関の冬囲いをやっと外すところに手が回りだしました。
昨日は横ちょの三角形に組み合わされた板と、正面下の合板を2枚。
トイレ脇の置き場に格納。
囲いの板好きにとっては、うちのトイレの窓から見る眺めはたまらないものがあるかもしれない(ないかもしれない)。

しかしあの雪によく耐えてくれました。
この間、初めてきた友達と雪のことを話していて、ふと見上げて思い出したのだけど、
二階の天井につながっている電線の一本をまたいで、雪かきしてたんだ。


今年も柿の葉茶つくってます。来週天気見て、次は桑の葉を干す予定。
スギナ、タンポポ、ヨモギは間に合わなかったのでまた来年。
7月は茶になる野草、薬草がたくさんあるので天気と相談してかき集めなくては。

といいつつ、来月は初めての名古屋に二泊予定。
スーツを着て五郎さん(北の国から)状態で仲間の結婚をことほいで泥酔します。
名古屋コーチンの食い方などスパイのような心持ちでのぞみます。スパイ、泥酔。


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弱っていて、鉢で再生中のカボチャと、

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同じく再生中のトマト苗。

ポットに植え替える時に、
俺が貧乏根性で、すごく悪い場所の土を底面だけ入れてかさましして育てたら、
底に根を張った途端に地上部が目に見えてしおれてしまった。
ポットから抜いて底面の土をほぐして落として鉢へ。
鉢の土はちょうど不耕起栽培と同じく何年も余計なことをせずにできている良い土なので、必死に再生中。

猛暑の中で持ち直してきて、気にかかるので何度も見て気付いた。
弱った苗は頭を隠すかのように葉を収縮させて日光の当たる表面積を少しでも小さくしようとしていた。

今年はサツマイモ21本ばかしだけど、全て水やりを1回もしないで
草マルチだけで根がほぼ安定期に入った。
サツマイモも始めは地上部の葉は枯れてなくなったり、干からびたりして不安になるけど、
でも地中でしっかり根を張ろうとしている。
そこそこの水気があれば、地上部の葉の観察は関係なく、
根付けば勝手にわしわしと新たな葉とつるを噴き出して展開する。
地上の葉だけを見て、枯れたなくなったと騒いで水をじゃぶじゃぶかけることが最適ではないと思う。
人の不安は解消されるかもしれないけど、
土の中に水気があるところに過剰に水を追加されれば、根を伸ばすイモには「余計なこと」になる。
水をやみくもにかける前に、イモのところに指一本挿して、土の下の方の水気を推測すれば良い。
それと天気の具合を予想して(天気予報見て)、草を多く敷いて蒸発を予防するなど加減すれば良い。

この場合大事なのは根っこで、
地上の葉を生き延びさせる養分よりも、地下の根を張る方に苗のエネルギーを集中させる。
ビジネスでよく言われる「選択と集中」。
サツマイモ地下部、先進的。

炎天下のたびに畑に出ていって水をくれてやって育てる野菜と、
自ら根を張って、わずかな湿気や養分を探して育つ野菜。
俺は後者が本当の姿だと思います。
本当に試行錯誤の連続ですが、でも種は採りながら数も増えてきている。
この間、麦麦さんの父ちゃんと話していた時の、
「どうやっても一年一作やからなあ」という言葉が染みました。

一年一作を思うと必ずまず焦る。
でも焦ったところで一年一作はどうにも変わらない。逃げもしないし、攻撃もしてこない。
焦りながら気を引き締めることも必要だろうけど、
地に足を付けて、とりあえず目の前のことを、ふつうに、ていねいに、やる他ないのかもしれない。
そうしてまた一日がやってくる。

 * * *

あとは順不同に。
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山椒の実がつきはじめました。ミョウガも家の周りじゅうにあります。晩生だけど。
乱獲されるとさすがに困りますが、それも生え方、タイミングを見て適宜。
欲しい方いたら(お酒を土産に)採っていってください。
今年は初めてミョウガの新芽を食べた。ふつうのよりもくせがなくて好きだなあ。
山椒も使い勝手が良い、去年山椒しょうゆつくりました。あとワサビの葉醤油と梅醤油とアサツキ醤油。
調味料づくりは楽しいので、いつか小麦で醤油つくろうとたくらんでます。

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下のゴンパチのじさと毎朝畑で会うたびに「おーい」と手を振り合う。
じさのおーいは、遠くの船を見送るようで、可愛いのにどこかせつない。
でもこのじさばさ二人の掛け合いは、山中で一、二番を争うほど毎日のネタのクオリティが高い。
よくあんなにコンスタントに面白い話が次々出てくるもんだと感心。
80年も百姓やってるすけとばさが言う。
昨日は牛を飼っていた頃の冬場のえさ作りなど聞かせてもらった。
サツマイモ800本もつくっていたらしい。


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あぐらってで採種して引き継いだ辛味大根の花と鞘。
野菜の花のなかで一番のひいきはダントツでオクラの花だったけど、
今年になってよくよく見たら、オクラを抜きそうなほどに辛味大根の紫色が綺麗。
いつも見とれてしまう。

野菜はなんで育つかというと、
花を咲かせ、種を実らせるためなんだよなあ、と昨日ぼんやり考えていた。

植物としては食べられる食べられないで類別化されるけど、
花を開いて花粉をやりとりして、最終的に種を落とすために発芽してくるんだ、あの小さな種から。
今年は不耕起自家採種栽培に加えて、一部実験的にこぼれ種を意識的に育ててます。
こぼれ種の発芽率、生育を見て、自家採種をどのようにやるか、考えようと思います。


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去年の花、今年の花、アジサイ。
一年後にまた新たに、今年の花は去年の花になる。

いろんな野菜の花を今年は眺め続けよう。
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by 907011 | 2012-06-16 04:03 | Trackback | Comments(0)

水無月。

2時頃目覚めてゴソゴソしだして、
①4時~8時くらい
②9時~13時くらい
③15時~19時くらい
と、飯休みと昼寝を挟んで12時間動いていることが判明。
一人でやると一服をしないので、昼寝がすごく大切。
年寄りが昼寝をする意味がこの頃ひじょうによく分かってきた。
昼寝から明けると、身体が再びよく動く。

あと、「雪の多い年は、夏によく身体が動く」のだそう。
道理で。
昨冬に毎日雪に鍛えてもらったので俄然体力がついてるのを実感してます。
あとは酒量を減らせば完璧なのですが、ニンゲン何事も完璧とはいかないので割愛。

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先日床を入れ替えて、鶏たちさらに元気。黄金色。
もう少しもみ殻を投入したい。

あとはすみやかに雄鶏を間引くことができればいいのだけど今年はどうだろう。




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田んぼの一角にちょうど良い三角地帯があったので、
先日夢の森で教えてもらったキーホールガーデンを「こうか?こんな感じか?」と造成。
ヒトが入って作業できるようにデザインされたパーマカルチャー由来の”鍵穴畑”だが、
数時間かけて小さなものを完成し、翌朝草を敷きながらよくよく眺め直してみたら、
散らかった古墳にしか見えない。
愛称こふん。
隣の田のゴスケに怪しまれないといいんだけど。



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作業例。
小さいながら田んぼ行ったついでにいろいろ植えたり、まいたりしはじめてます。
ミントを増やして、畦の草にしたい予定。

古墳で遊ぶクイック(雄、去年9月19日生まれ)。なんとも味わい深いネーミングである。
「墓穴を掘ったな」と話しかけてみる朝5時。

 * * *

(作業日誌)

昨日。
田んぼの周りを、てらてら(郷里の方言か、伊藤家固有の言葉らしい)っと草刈り。
古墳に水菜など植えて、うちの畑の世話して朝飯。

草刈り機借りて、村道と藤吉小屋の草刈りをして、村道の草は鶏の遊び場と畑に敷いた。
ソウジロのとこに行って「藤吉豆」(山中在来の晩生豆)をもらい、育苗箱にまいた。2枚、250粒くらい。
なぜか毎年恒例で、今年も豆を蒔きながら「イチローってよく200本もヒット打てるなあ」などと考えていると、
なぜか「鉄人・衣笠 祥雄」が必ずリンクして出てくる。テツジンキヌガサ。

昼寝してから、トラクタ借りて上塚(上、下)と藤吉家持(下屋敷)を打つ。
コンクリの破片に時々苦戦する。
難しい顔をして走っていたら、バンキチとマツミヤの父ちゃんにすごくニヤニヤしながら手を振られた。
小さいながら使わせてもらっている、山に点在する畑7、8枚くらい?、今年は全部埋まりそう。
夕方、ピヨ彦を連れて、青豆と黒豆を50本ずつくらい植える。
マツミヤの父ちゃんとしばらく話す。またいろいろ教えてもらった。


もみじが8の字にくるくるくるくると動き回っていて、
暑さで何かのネジが一つ飛んでしまったか可哀そうにと思ったら、
蜂か何か飛んで逃げ回っている虫を飛んでいるままに捕食した。
もみじ、その恐るべし身体能力。
鶏ネットを何度も何度も越えて、時には崖を村道ごと飛び越えて、下のゴンパチの畑でふんぞり返るもみじ。
末恐ろしい。




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初期の育苗につかっていた半日陰スペースも開墾した。
池が隣にある湿気地で土の状態があまり良くないので、
土壌改良しながら、昨日からしばらくもみじと名古屋とに醸してもらう。2交代制チキントラクター。


ほぼ日手帳やめて、3年日記とかにするのが百姓仕事には有効なようだ。
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by 907011 | 2012-06-15 03:36 | Trackback | Comments(0)

久々に街へ。

週末に長岡連泊します、じつに久々にマスターに会える。

メインとしては炭素循環農法という現代農業でちらりと見て気になっていた農法の勉強会が、
日曜の北長岡であるのでそれを大義名分に掲げてゆきます。

土曜の夕方に行って、そのまますみやかに「居酒屋」カウンターへ。酩酊したままたかおアパート泊。

日曜8時半~夕方まで”たんじゅん農法”勉強会、交流会(?)。
http://tanjunnou.blog65.fc2.com/blog-entry-346.html

で、夜は懐かしのあぐらってさんの登り窯でボスと火を焚き続けて潰れるまで呑んで寝袋野宿の予定。

二晩とも、まちがって首輪がはずれた座敷犬のように、恐ろしく酩酊しているんだろうと思います。
また連絡つく人は適宜。

家人がふかぐら亭で忙しく、野菜苗たちがひじょうに心配。
でも、すっごい酔うんだろうなあ。無事に帰れるといいなあ。

また「3.25事件」みたいにならないか我ながら不安。変な行動しないといいなあ。でもたぶんコントロール不能。
奥底に眠る(別に眠らずに夜な夜なだけど)酒飲んで”破壊してしまえ”願望。

なので、なんとなく清浄そうな写真二枚。

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ここで種とられて3代目になる小麦。朝露。
去年種が少し減ったけど、今年持ち直した。
醤油ってどうやってつくるんだろ。


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昨秋土壌改良に播いたえん麦の生き残り。花咲かせてます。
麦の根っこの力をこの春はよく思い知った。痩せた硬い土を惚れ惚れする突破力。
俺はずぼらなので畑も耕さない。草と虫とにやってもらってます。
この秋も麦をまきます。

畑にもニンゲンにも麦の力を。
早く枝豆食べたい。
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by 907011 | 2012-06-14 21:00 | Trackback | Comments(2)

straight story2.

日曜、運動会。
雨で公民館での”中運動会”になったけど子どもも5人(うち二人は柏崎から)居て、
年寄りも25,6軒ほぼ全部の家から集まり賑わう。
ビール早飲み競争(負けた)の後、
いつの間にかメインとなったミニマラソンで何とか若手としての面目を保ち、
みんなで焼肉食って酒を呑んだ。

焼肉食いながら区長さんが、手伝いに来てくれた学校の教頭先生に、
「山中は70歳過ぎてやっと一人前って言われるんです」と嬉しそうに話していた。

門出のキヨシさんが言っていたけど、ここらの人は子どものことを「たから」と呼ぶ。
子は宝で、村に風を吹かせてくれる。
我が家にはまだ風が吹かない。

昨日月曜。
朝に水見に行ったついでに、田の奥のスペースを畑に活用しようと算段。
枝豆も良いなあ、しかしあの場所は合鴨の小屋をつくるのに最適と気付く。
いずれ試してみよう、合鴨。

昨日は”そうじろ”に頼まれて、軽トラで役場や郵便局に一緒に行って、
昼から山のレンコン畑で草取りを手伝った。

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去年10月と驚くほど同じ構図。緑の濃さは初夏。
昨秋にレンコン掘りを初めて手伝ってわかったのだけど、
レンコンの田んぼは稲よりぬかるんで足をとられるのできつい。
重労働だけど、より山に近くてロケーションが良い。山中のさらにディープな空間。
一服しながら首つりの話など聞く。山中は特に多かったそうだ。
16時半にあがって、夜はそのままそうじろで労いの一杯。よく呑んだ。
昔の話を聞く。

年寄りの頭のなかに宿っているもの。
松本大洋が『ナンバー吾』で表現していた、
「全ては君の中にあるよ」という言葉を思い出す。
年寄りたちの頭にはどうやら自分の聞きたい「全て」があって、
でも自分がこのまま年をとってもあのようには、あの全てには逆立ちしても絶対なれない。
全てをこれから知っていく子どもか、全てを知った上で暮らす年寄りか。
自分がここで生きるヒントはその両者にあるように思えてならない。

”どうのした”が柏崎で冬を越したまま戻ってこないらしく、
山中にまた空き家が一つ増えるかもしれない。
あれほど毎日畑に居た二人がいないだけで、村の風景は切なくも変わる。


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the straight story.
じいさんと耕運機の物語。
「ストレイト・ストーリー」予告編
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by 907011 | 2012-06-12 05:02 | Trackback | Comments(2)