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山中記

リトル秋田。

一昨日の夜、麦麦ベイクさんからメールをもらって、
猪の頭を掘り出した。
これがケモノ臭かというのを体感した。

頭蓋骨収集家という顔も合わせ持つという”ノムノムさん”が来るというので、
初めてお会いして”いの頭”を渡す。

 * * *

この冬大活躍の赤い大きなソリ(「超湿田、上等。」という感じ)をしまい、
デリバリーが滞りなく終わって、
マイいぶりがっこのことを思い出した。

燻って漬けて一カ月。





ビギナーズラックとはよく言ったもので、
いぶりがっこがしみじみと旨くいった。

米ぬかは鶏に食わす以外に山ほどあり、
大根一本あればこれだけがっこが食えるのか
と白髪まじりの顎鬚を撫でつけながら般若湯を一杯。



リトル秋田。_b0079965_10122625.jpg


酒は姫ノ井。
酒器はタンネ・シマダさんから「あげる。訳あり。ふふふ。」といただいた盃。






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ブログテーマ:簡単・美味しい常備菜や作り置きレシピを教えて!
# by 907011 | 2021-02-28 10:11 | Trackback

2.26→3.11。

「高柳じょんのび村」が3月11日(木)から再開します。
是非、残雪見風呂など楽しんでみてください。




昨夕、配り物をもらうべく、
一人残業中のモトエイ社長のもとへゆき、
コーヒーを呼ばれながら小一時間お話しを聞いていた。

自分の言動は基本的に思い付きなので、
無責任な発言はしないようになるべく口をつむぎ、
モトエイさんの健康状態などをそれとなくさぐりつつ、
問わず語りな話を、しばし自分の思考はオフにして
ただ聞きたた頷きただ相槌を打ったりなどしていた。

 *

身体のきしみと知のきしみを交錯させ続けた2月。
爆発的エネルギー衝動の春が迫ってきている。
事務系の仕事を一気に3月中に片付けたい。
野に放たれたい。

じょんのび村からの帰り道。
自分は、27だか28歳の時に
「もっと、”freelance writer”になってみたい。」と思って記者お勤めを
かなり衝動的に、勢いだけな、若気の至りで辞職させてもらった。

財界(にいがた)さんの会社に掲げられていた
「実相を知らしめて社会に貢献する」という言葉(社是・うろ覚え)が
いまでも自分は好きだ。

「こうかもしれない」という仮説を立てて、検証をする。
”どう暮らしていくか”とか、”いま何をどうやるか”もすべて実験だから、
けっきょく、どこに居ても、何をやっていても、
真実を探してみたいという衝動や欲望のおもむくままに、
だいたい同じようなことを繰り返しているに過ぎないと思うのだ。

 *

非農家出の自分が、食いっぱぐれないように自分の食い物をつくり、
土に触れながら考えて考えて考えて
会いたい人に会って、話したいことを話して、
聞きたくなったテーマについてその人なりのそのときの考え方を聞く。

かつて、そんな「40歳頃の自分のありたい姿」構想を
紙に書き殴ったり、
それまで散々飲み散らしてきた人たちにも
初めて恥じらいもせずそれはプレゼンのように熱っぽく語ったりした。
酔っ払いながら何夜も同じフレーズを言っていたのだと思う。
とにかくすべて無知から成る、衝動のままだった。
発作的だった。熱病のようだった。

そうして、自分は自分を洗脳し続けていたのだと思う。
脳みそのほうで、「いや~ほんとにもう、まいったなあこの人ったら」と
そう動かざるを得ないゴーサイン分泌液を脳内で出させたら勝ちだと、
ひたすらに親鸞が定義した念仏のように唱え続けたのだと思う。

男は過去をすべて美化する生き物。
対照的に女性はリアルな記憶を宿す。

太古から「記録」という可視化&デジタルなものがあって良かったと思う。
門出和紙・ヤスオ親方のいう「必然」と「五感」がそこにはあるのだと気付かされる。

 *

27,8の当時の”自分”が今、
このおじさんと話して、はたして「何者」だと映るだろうか。
15年以上の時間を経てきたわりには、どこも何も成長できていないねえ
と思ってしまう部分が多いかも。

けど、あの頃頭でっかちに手探りで描いた純然たる「理想」
(当時の自分から、余計な選択肢と”無い可能性”を排除したイメージ)と、
いまの自分が遠からず近からず、重ね見られる姿がときどきあるとすれば、
「それはいいことをしましたね」と傘地蔵のお婆さんが言うように、
自分もまた、白髪のまじった顎鬚を撫でつけながら想うのだろう。

Only is not lonely.
たった一人であることは、孤独と同じではない。

あと二カ月で山中暮らし10年経過の春の善き日を迎える。

 *



島田さんの姿は、おもしろい。
だからその言葉は無条件に面白く惹かれる。

 * * *

「いや、これは最近ずっと考えてる途中なんだけどね」とか、
「そういえば!・・・その話しでいま思い出したんだけどさ」
という感じの勢いで、
その時々に、当人どうしが考え中のネタを気兼ねなく出して、
どんどん連想ゲームみたいに雑談できることは幸せだと思う。







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# by 907011 | 2021-02-27 08:16 | Trackback