山中記

三遍まわって煙草にしょ。

5月はやたらと「会」が多い。
半月に10個くらい”○○会”の会議、会合があり、
多い日には午前、午後、夜と3種が続く日もある。
出る顔ぶれはだいたい同じ。だいたい友達。

優先順位をつけるという判断が、自分は人一倍鈍く、下手だ。
なので、さまざまな場面で失敗をする。
安請け合いをして、自分のやるべきことができなくなって暮らしに支障を出したり、
請け合ったこと自体もやっぱり手が回らなくなってしまったり、
失敗には事欠かない半生だ。もうすでに半生なのに。

優先順位をつけること、
より端的に言えば、断るべき話しは断った方が、
相談してきた側もされた側も、
中長期的に考えれば損しないよねということかもしれない。
人の受け売りだけど、
「断ることに理由を言う必要はない。」という言葉に、考えさせられた。

その時期時期に本当にさまざまにその”理由”はある。
頼みごとに来る人は、(自分もそうだけど)
「この人に頼もう。」とだいたいの当てをつけて、やってくる。

ただ、断る側は、多くのそういう場面において、
手が空いてるわけではなくて、
必ずや片手にすでに乗っていた予定と天秤にかけることになる。
優先順位をつけることは、「はかる」ということだ言い換えられる。
自分の計りはなぜにそこまで難しく、よく狂いがちなのかと考えると、
天秤には重さの数値という明確な判断基準がある一方で、
個々の「はかり」には、定まった基準はなく、
その時々によって判断の仕様は変動的だから、だろう。

セガレができて、考え直させられる場面がたくさんある。
はかり方も少し変ったり、少しだけぶれづらくなったかもしれない。
(振れ幅の”遊び”がなくなったとも言えるかもしれない)

暮らし、農業、気候風土を優先して、時間を使えるようになりたい。
20代半ばの頃にあった(おそらくあったはず)、
自己顕示欲とかを多分に含んだ「働きたいんだ」という欲の時期と同じように、
いまは、「暮らしたいんだ」欲が強いとも感じる。

コシイブキの田植えも、コシヒカリの田植えも始まる。
時期的にだいぶ前から頼まれていた(結局、請けてる)朝仕事に6時から出て、
田植えに迫られながら、代をかいていかねば植えるもんも植えられない、
という毎春繰り返される構図。


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いろいろ逆算しながら、
次の秋から翌春までの段取りを考えねばならない場面が増えてきた。
春のこの打ち方や水や苗との相関図だとだいぶ入り組み乱れた関係になってしまってるので、
秋に稲刈と乾燥調整などと並行しながら
代かきして冬季湛水までの田んぼづくりが必須だなあという結論に至る。
そのための補助金(8000円/反)も集落のやれる耕作者で取りにゆく。
我らは今春、「エコファーマー」になります。たぶん。

とりあえず、水をよく見てこねば。







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# by 907011 | 2017-05-11 05:07 | Trackback | Comments(0)

’17春の山道普請/利八ナイト。


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このゴールの画(「利八ナイト」)を目指して、
朝7時半、公民館集合。
の前に、朝仕事で”利八”の田に入り代かき。
畔がどの田も低いため、水張っても高いところが水面から背を出してしまう。
昼までギリギリ水をかけることにして帰飯。
表面張力に賭ける。

 * * *

大学時に物理専攻のコニシ君が、飲み会の際に、
ギリギリまで注ぎながら「表面張力。表面張力だって。」というのが面白く、
それ以降、皆コニシ君ばりになみなみと注いでは、
注ぐ方も「表面張力。」といい、
注がれる方もグラスを見て、「お、表面張力。」というのがしばらく慣習となった。
が一方で、表面張力は難しく、4回にいっぺんくらいはたぶんこぼれていた。
こうして、我らはまったく縁もゆかりもなかった
「表面張力」という用語を知ることができた。
めでたしめでたし。

他方、同じ大学時に建築専攻のノザキ君という仲間がいたが、
うちで飲み会(まったく酒吞んでばかりだった)の時に、
たまさか、ノザキのコップが、
「一人暮らしの先輩がたから代々もらいうける年代もの食器シリーズ」のうちの、
ルパンの人物たちが描かれたもので、
表面張力に注ごうとするたびに、警戒するノザキが、
「ルパンまで。ルパンまでだって!」と声を張り、
最初彼以外誰も何を言われているのかわからなかったが、
ノザキが指でルパンのあごのあたりに指を水平に置いて、
「ここまでしか注いでくれるな(どうせこぼすから)。」
という意思表示をしているのだと後に気付く。

そうして、我らはまたも「ルパンまで。」という発作的名台詞が気に入り、
飲み会のたびにそこかしこで誰かが
注がれるたびに「ルパンまで!」と言う慣習が続いた。
よそん家でも、店でも、
もはやそこにルパンのコップはないのにお構いなく。

ということで田んぼもルパンまで水をかけて
表面張力ぎりぎりにして、昼にとめた。


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去年に続いて小雪の年だったものの、
雪の積もり方が雪質が違ったのか、
倒木・枝葉の落ち方や土砂の崩れ方などが去年とだいぶ違った。

うちの「3組」は8人参戦。
”ごすけ”からは市内で暮らす新社会人・ショー君が来てくれた。
平均年齢ぐっと下がる我ら。
でももしかすると7人の平均年齢が高過ぎて、
ショーが加わったくらいではあまり平均が下がらないかもしれないか、我ら。

前半で二カ所、土砂崩れで側溝が埋まった箇所があり、
そこだけ大仕事だったが、
割に綺麗なところが多く移動もスムーズにいき、
人数少なくなったものの、近年ではもっとも早い4時前に終わるという快挙の春だった。

家に戻り、だいぶ保留状態だった極早生枝豆を播種して、
利八ナイトへ。
山菜ごっつぉ食って(イタドリのマヨ和え、うまかった)ビール飲んで、
ジンギスカン食ってウイスキー飲んで、根曲り竹食って地酒を飲んで、
とにかくまあよく食いよく飲みよく話した夜だった。
18時に”じんべ”カズオさんと二人で飲み始め、4時間半ほど遊ぶ。
22時過ぎまで久々に夜ふかしした。

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カズオさんとシゲルさんとシゲキさん。奥に女性部。
シゲキさんが飲み会で100%、司馬遼太郎の『峠』の話をするように、
他の二人もそれぞれ鉄板ネタというか、
酔って話しているとだいたいこの方向に行くなあという持ちネタみたいなものがある。
シゲルさんなら、山中にIターンして
田んぼを10年間やってきたなかでの稲の考察であったり、
カズオさんだと、最近頭に来たことを思い出して再び怒りながら話したり、
俺と違って町全体のことを考えている人なので、
「俺に言わせりゃ高柳」的な話題提供も多い。

自分はわりと聞き役というのか、
相槌(先日動画で見た刀鍛冶の情熱大陸は面白かった)を打ったり、
聞いていて気になったことを質問したりしながら飲んで過ごす。

農業の話も地域づくりの話にしても、
やや利己的に「それは集落単位においてはどうだろうか。」という切り口で
だいたい話を都合よく編集しながら耳にしているのだと思う。質問もしかり。

”じんべ”カズオさんの「俺に言わせりゃ高柳」はけっこう融通が利く。
何せ一度話し出せば止まらないので、活用例としては、
平澤モータース(平モ)のフミヤスさんなどと2人で実況席をつくり、マイクをあてがえば、
たとえば雪まつりのようなイベントにおいても、
DVDの副音声での解説みたいに、「俺に言わせりゃ雪まつり」の放送が楽しめる。
やれ単管とクランプでこう組んでこうワイヤーを張れだの、
やれあそこで使っている木よりも柿の木かエンジュの木が良いだのと、
今手にしている酒の味わいの話から宇宙の話まで、延々と話は尽きない。
西郷隆盛はその人物を鐘にたとえられて
「大きく打てば大きく響き、小さく打てば小さく響く。」と評されたそうだがしかし、
大きな話題は大きく拾う(ところどころかなり雑にぶった切る)。
小さな話題はむしろ掘り下げ過ぎくらいにミクロまで扱う。
FMピッカラとかでやらないかな、「俺に言わせりゃ」シリーズ。
高柳には語り部が少なくない。






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2017、私のゴールデンウィーク!

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# by 907011 | 2017-05-08 05:07 | Trackback | Comments(0)

生組。

秋打ちをしなかった田がほとんどなので、
朝仕事から頑張っているものの、なかなか遅々として数枚ずつしか進めず。

カッパ着て代かきをしてたら、
奥の”さんしょ”が除雪機を積んで上がっていった。

だいぶ雨に降られながらの昨昼。
13時過ぎに行ったのにえらい満席で混んでいた
ふかぐら亭にて蕎麦を食いながら、
「今年も田植え機がトラクターに追い付きますね。」という話を義父さまとした。
トラクターをもう一台買おうかどうか去年あたりから真剣に悩む二人。
去年は建物をよくしたり乾燥機を入れたりして、
あと二年を切った就農給付金をもらっているうちに、
今年買おうかな。人生で一番高い買い物かもしれない。

・・・などと思案していたら、亭主ヒデキが
「ほら、御神酒だ。」と林酒造の八石を二杯くれた。
出されたものは素直においしくいただくことが、
(20代の頃にしてきた)居候暮らしにおいてもっとも大切な素養である。
素直に飲んで帰って30分寝て、
起きて、山へ行き動噴で肥やしまきだけしてまた夕方に戻る。帰巣。
山中犬・フミエは鼻に泥をつけながら、山中田んぼ犬となっていた。

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18時から生産組合の総会。
終始にぎやかにやる。
組合長・シゲルさんのきっちりした性分が、
あの徹底した管理に反映されていると感心しながら、
皆で入念に一杯やりながら29年産米の傾向と対策とバカ話および、
M・イトーの免許にまつわる新鮮な経験談とバカ話etc.が21時まで続いた。

本日8時集合、夕方までハードワークな山道普請’17春があるので、
皆、四足歩行までならずに、ちゃんと帰った。





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2017、私のゴールデンウィーク!




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# by 907011 | 2017-05-07 04:46 | Trackback | Comments(0)