山中記

僕にとっては、ね。

昨日。
秋田の兄の誕生日。
子は鎹と申しまして俺ならまずしない誕生日おめでとう電話をセガレガクにさせる。
家業を継いで働き詰めの兄は、
もう誕生日もたぶん自分が何歳なのか、未婚の自覚というものがあるのか、
いま何時なのか、朝昼めしを自分は食べたのか食べてないのか、
そこら辺一帯をまるごとわかってないと思われる。

うちの一家は誰が先にゆっても不思議でもなんでもない。
父親も相当異常な時期があって、今はなぜかどっかの寺の者みたいなじっちゃ(爺)に成り、
母は男3人だけでなくどうしたもんか地球すべてを背負ったかのような苦悩を続け、
兄は弟びいきな言い方ですが”秀才”が挫折してなおも家業の宿命を負わざるを得なくなった人生で、
次男俺は一家で一番の変態で、放浪してしまったというやつだ。

まあ人の数だけ「人生」という、
計画(予期)してなかった事態の連続の日々を過ごしているので大差ないと思いますが。

 *

で、連投で申し訳ないですが、
Bohemian Rhapsodyの曲の入りがいちばん美しいメロディと
ブライアンメイは質問に応じていた。


easy come,easy go
A little high,little low
Anyway the wind blows,doesn’t really matter to me

To me

(その日暮らしで気楽に生きてるから
いい時もあるし落ち込むこともある
どんなことが起こっても 僕には関係がない
僕にはね)

自分は最近とみにこの二回目の「to me.」
(僕にとってはね)、といったところにすごく、
己の許しを請うし、救われる気分に(勝手に)浸って過ごしている。

 *

毎晩あるいは毎朝のルーティーンともいえる、
谷根にあるギャラリーtanneのエキサイトブログつながりのお二人の、
短くて、簡潔で、でも日常を考えさせられる文章を読むのが好きだ。
そのわりにオリンピックなみの頻度でしか行けずにいるけど。

上司A氏が昨日、
山中で逝去された「ミスター温厚」ニイチロウさんのエピソードに触れてくれていた。
そして、陶芸家であり旨いコーヒーを入れてくれるシ〇ダさん
(この〇マダさんの日記もじつに好きなのだ)がうるうるしてくれた、
という嬉しいエキサイトブログトライアングルが嬉しかった。



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先週は東京から高柳のあちらこちらに雪国ボランティアが来ていたけど、
(俺はかんじきづくりだけ参加)
昨日、
柏崎市の社協のほんとの無償ボランティアが6人、
足を痛めている独居の”いずみや”の周囲をがっつりやってくれた。
俺とフミオさんも案内役をかねて一汗かきましたが、ほんとに助かった働きぶりだった。


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オレンジのビブスを着けた彼女は、新津の薬科大から来てくれていた。
やっぱり若者とたまに過ごすと張り合いがあっていいやね。
to me.


と記す今日は、
老人会主催だけど、出られる人はみんなでとくぜんのお弁当を食って、
一杯やろうといういつもの山中らしい集まりがあるので、
昨日の社協さんの活躍(担当のサノさん(寺泊出身)がすごく話しやすい人で楽しかった)と、
あと区からの報告とお願いを少ししてうんまいビールを飲んで昼寝しよう。
仕事は午前が勝負だ。
to me.












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# by 907011 | 2019-02-17 06:07 | Trackback | Comments(0)

『The Show Must Go On』.

翌朝。
秋田マタギでいうところの”シカリ(頭)”にあたるナカザワさんから着信があり、
マタギ4人と勢子見習い・不肖ワタシで
(自分の姿を客観的に見て、「捕虜」とあだ名を付けて楽しんでいる)
山中トンネル入り口に集合。

俺は市の不法投棄パトロール(3月末で市長が廃止にする)係も兼務しているので、
除雪が来ても良いようにパトロールを兼ねて
ここぞ今ぞとばかりに、軽トラに蛍光黄色の派手なステッカーを張る。

フロントガラスには、いまだによくわからない任務の一つである、
「自治防犯会長」というプレートも出して、
高柳駐在所のハヤカワ巡査(高柳保育園保護者つながり)に
迷惑がかからないように手を打って、ゆく。




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この第三弾は、12月のシカリ役・ナカザワ猟師に加えて、
第二弾でのタカハシさん、
さらに後追いしてやってきたスミヨシさん(武将・浅井長政の末裔の一人)に加え、
ホンマさんが加わり、マタギ4人鉄砲五丁で
道のついていた前日の沢に一気に向かう。

途中でタカハシさんが振り向いて崖を指さし、
「ほれ、あの土崩れてるのがイノシシがやった跡だ。
 今日は鉄砲5本あるすけオメもぶってみれ。」と笑う。

現場が近いこともあり、そこから数分後に沢と尾根が見渡せる分岐に着き、
すでにひそひそ声で本気の作戦会議。




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俺はタカハシさんと同行して、
山中トンネルの一つ右手の尾根を道付係として上る。

上りだしてわりとすぐに、
朝から降っていた雪がついていない、
おそらく我らの上る音で駆け上がり出したと見える、
血のついた足跡を発見。

爪の先の向きを一跡ずつ追って眺めていたら、
後ろからタカハシさんが「ひゅいっ」と鳥の声に似せた合図を出して、
俺を停めて、トレースの左右に分かれて、
それぞれ尾根に上がり下がりしながら足跡を追う。


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無線でさらにひそひそとマタギ同士の
位置関係とそれぞれの痕跡の情報交換と作戦の軌道修正とを、
できるだけ最小限の言葉と音量で交わし、
我らは崖下にトレースを見つけて沢目がけてほぼ滑り落ちながら下る。

一方で、ナカザワさんとホンマさんは、
トンネル右の沢から尾根に上がり、
山中トンネル上の尾根を横断して北側に追跡。

 *

俺とタカハシさんはやはり仙田側に逃げ上がった跡を見て、
杉林を捜索(逃げつつも、案外、杉の根っこで休んだりエサをほじくったりするという)
最初のヒソヒソ会議をした沢の上の堰堤で待機し続けて、
獲物が追われて沢に逃げ下りたときの仕留め役(秋田マタギでいう”ブッパ”)の
スミヨシさんと合流。




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「いやー、この堰堤の上に立って居るのが一番怖かった」
と笑う、織田信長と決裂して最後を迎えた浅井長政の末裔兼マタギのスミヨシさん。

結局、トンネル上の尾根超えをした二人も、
仙田に逃げたと下りてきて、
再びトンネル前で合流。

国道を横断する際に、
絶賛営業中のガルルスキー場
こども自然好王国(改修工事で休館中)の館長・カズナリさんが通る。
(昨日、別の会の打ち合わせがあってガルルの入り口でカズナリさんに遭遇。
 「おー、なんか猟師とオレンジ色のイトー君もいたねえ」と少し談笑)

降雪も激しくなり(原則、銃先にもよろしくないらしい)、
こうして、山中×魚沼マタギの今季は終わり。

4人はスミヨシさんが「あの綾子舞の方に行ってみよーよ」と言い、
野田鵜川方面に獲物を探しにゆかれ、
ワタシはまた手ぶらで皆さんを返し、申し訳なく帰路に着いた。


 *



Does anybody know what we are living for?
俺たちは何のために生きているのか誰か知っているやつはいるのか?
I guess I'm learning
俺は今学んでいる途中で
I must be warmer now
もっと温かい人間にならなきゃ
I'll soon be turning, round the corner now
もうすぐ人生の転換期を迎える
曲がり角が見えているんだ
Outside the dawn is breaking
外はもうすぐ夜が明けそうだけれど
But inside in the dark I'm aching to be free
内での闇の中で俺はまだ自由を得ようともがいてる

The show must go on
ショウを続けなくては
The show must go on, yeah
そうさ、ショウは終わらない
Inside my heart is breaking
俺の心が壊れようとも
My makeup may be flaking
どれだけ化粧が剥げ落ちても
But my smile, still, stays on
それでもステージの上では笑顔を保つのさ
I'll face it with a grin
さあニコっと笑ってみせてやろうじゃないか
I'm never giving in
俺は諦めやしない
On with the show
この舞台に立ち続ける間は
I'll top the bill
俺は主役を演じる
I'll overkill
やり過ぎなくらいにやり遂げてやる


映画の最後に流れていた『The Show Must Go On』(動画としてならこっちがおススメ)
を軽トラで聞く帰路。
俺は予備知識が乏しかったためにわからずに終わったけど、
この動画(和訳つきバージョン)の説明部分に以下のエピソードが記されている。


クレジットはクィーンとなっていますが、
実際はブライアンメイが主導して書かれた
曲です。すでに症状がかなり悪化していた
フレディに、メイが歌を持っていったところ、
I'll fucking do it.darling
(俺は絶対やってやるよ)
と、フレディは答えたという
エピソードが残っています。




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# by 907011 | 2019-02-16 06:31 | Trackback | Comments(0)