人気ブログランキング | 話題のタグを見る

山中記

定宿。

森永れん乳氷の朝3:40。
南アルプスの天然水にくっついてきたハンカチを眺めながら、
さてどうしたもんかなあとつぶやくローソンのゴミ箱前。
雨はいまだにしっとり降っていて、
立ち読みしていたキャバクラ嬢っぽいねーさんを
フィットに乗ったオトコが迎えに来るイチブシジュウをハンカチ片手に眺める。
なんならハンカチ、振る。

公園のカラスも見てた。
鳥たちって、ニンゲンのイチブシジュウを眺めていると飽きないんだろうか。
そんなことをふと思う。
自分が鳥ならニンゲン観察、楽しめると思う。
たいがいは見下しているんだと思う。
カラスとシンクロする時間帯ってのがある。
でも、れん乳氷は鳴こうが叫ぼうが、あげない。


アイコさんの日記を拝読して一心地。
「痛みは糧に」ってだいぶん前にいただいた言葉。
糧に、カテに、ってずいぶん唱えてきたけど、
唱えることで前に進めてきた。
「糧」にちゃんとしてきたかどうなのか、
できたのかどうなのか、果たして疑わしいけど、
でも、言葉があって良かったと思う。
それも、切実な叫びの言葉。

叫んだり、号泣したり、怒鳴ったり、
彼彼女のそんな場面に直面すると、自分もどうしていいのかわからなくなって、
静かにそばにいること以外できうることって何もないんだけど、
でも、後付けで思うに、そのヒトがそうできて良かった、と思う。少し自負する。
そういう環境が確保できて良かった、って。
だって、そうやって噴き出さないともっと濃いマグマのようにたまってしまう、って。

自分はどうなんだろう?
あまり喜怒哀楽を出さないタイプだね、と言われる。
裏腹な言動をとったり、小心者だから意外に気をもんだり。

昨夜もそうだった。新潟呑み会。
初対面ばっかりだったから、なんとなく酔いながら全員のバランスをわりと見ている自分。
でも、さすがに16時からいつものペースで飲んでたら、
夜の部に滑り込めず、駅南までいきかけて眠気に負けた22:30。
さ、これで初対面たちは、”飲み仲間”に変貌している。
ご縁。感謝。
次回は気をもまなくて良い。はじめから誰もそんなこと頼んぢゃいない。
でも、次の新潟集合が楽しみ。今回これなかったあの先輩やあのヒトたちが集まったら、
昨夜の面子は始めからの火付け役になってくれるだろうし。

とかく、”恩人”は絶対的な存在だったと言える。
絶対という言葉は敢えてなるべく使わないようにしてるけど、
あのヒトに関しては、そして自分にとっては、「絶対」なんだ。
もし、恩人に何かこの自分ごときにできることがあって、
それが求められる時がきたなら、
両手に抱えているものいっぱいを放り出しても駆け込みたい。
走って駆け込める自分でいなくては、と思う。
それを邪魔するようなナニガシカが出来たら、それは後退だと言える。
唯一無二。
一番苦しい時に支えてもらった、他に替えようの無い存在。
自分の好きなヒトには恩人を紹介してきた。
いつか自分もそんなオトナになりたい。

きっと2人きりになったらまた泣きながら飲んだと思う。
昨夜はからっと明るい酒。
来てくれたみんな、ありがとう。
まだ、始まりの始まりです。

飲みに誘っていた、元・団地妻からのメール。
「なんか直樹の葬式みたいやなー」。
母、祖母と立て続けに失った彼女、とそこまで深くはないんだろうけど、
でも、言えてる。
それは、言えている。
自分の死後が眺められたなら、あれだけ明るく笑っていて欲しい。

 * * *

週末は県外で新たなご縁。
会いたかったヒト、触れたかった時間、目にしたかった空間。
それらに行ってきます。

今夜はシェイクスピアの「テンペスト」を能舞台で見る
あれだけ演出に凝った舞台の熱をかじった後に、
自分はどんな想いを描くことができるんだろう。
やはり、落としどころは自分の場合、”農”に。
二泊して、お金も相応に消費して、
得た刺激は全部、畑で表現してみたいと想います。








*********************



by 907011 | 2009-07-09 04:53 | Trackback