道楽。
カヌーをしようしようと口にしてはや幾年。
しようぜ呑もうぜしようぜと言われてさらに数年。
野田知佑さんの『日本の川を旅する』は、
自分が何度も何度も繰り返し読む本の1冊で、
男だったらトモスケさんの言葉に突き動かされないといかん、
と、読むたびに鼻息荒くして深く頷く。
椎名誠さんの旅ビール的な方向に偏りがちな自分に、
より濃い旅のエッセンスを示してくれた貴重な1冊。
<男は身軽な方が良い>
と、粟島永住計画挫折撤退の夜、
恩人と供と3人でタンスなどを燃やしては呑んだ夜。
『阿修羅の如く』の中で、「10年経ったら笑い話だ」という台詞があって、
そんな粟島などのはるか前に見た映画だったけど、妙にときどきふっと還元される。
あれからもう5年になろうかとしている。
記憶のクリエイション。
自分が頑張った姿が関わった人たちの耳にいつか届くと善い。
それまで頑張るしかないと思う。
「頑張る」という言葉はあまり使いたくないのだけど、
こうしてヘラヘラ暮らしている自分には使うべきだとも思う。

ヘラヘラと薄ら笑いを浮かべる時、いつも脳裏に浮かぶ光景ヒトモノ空気匂い光音。
長岡でこの机の前にちょこんと居たり、屋上で鳥と雲を眺めていたり、
カウンターでマスターに説教されたり、常連さんや他の客と熱く話したり、
それで結局また毎日のようにご馳走になったり。
5年前のこと。
「やって良かったのかな」と少しだけ思う。
ふっと消えてしまいそうなくらいの想いかもしれないけど、
畑に一人でいて考え事をしていたり、若者などを眺めているとそんなことを思います。

初めて触る陶芸の土。
昨日体験させてもらったのは信楽の土でした。しがらきやき。
”登り窯つくってしまえばいいじゃん”的プロジェクトをやり抜いた
うちのあぐらってボスに指導してもらう。
昨日はジャネットさんという与板在住アメリカンも一緒で、
その流暢な日本語をBGMにみんなで笑い合ってました。
俺よりも早々に箸置きを10個くらいつくりながら、
「メンドウクサイ」という和風スラングを口にし、
『おくりびと』を観た帰りの駐車場で車をぶつけて「ワタシガオクリビト」と笑い、
ジャネット、いいネタ仕込んでるなあと感心しながら、
つくられる手びねりのぐい呑み6個。
愛着。
たぶん、つくっては酒呑みにあげていきます。
昼下がりの集中雨。
湿気を風が取り替えながらいそいそと運ぶなか、
しっとりした土と静かに手で話す。
手話。

はっ。
気付くと箸置きと長皿一つつくり終えたジャネットが机につっぷして寝ている。
「5フンタッタラオコシテクダサイ」。
すごい。
もはやセンセイの本域だ。(たしか本職も先生だった)
ジャネット斎。
<日本の鳥は静かね。アメリカの鳥はうるさくてしょうがない>
<日本人は口を動かさずに手を動かす。アメリカ人は口を先に動かす。
日本人がやってくれるから、外国人は楽ね>
(『ジャネット斎金言集』(未刊))

昨日は用事が済んでからカウンターへ。
陶芸のテンションのままに、マスターとサシで呑む、いつもの流れ。
無難な昔話や野菜の話、異性の話などし、
そのうちに常連さんが現れて呑む呑む。
さてそろそろと、常連さんが出るたびに次の常連さんたちがやってきて、
昨夜はアパレルの父ちゃんとひとしきり盛り上がった後、
病院のセンセイと久々に医療と農業の共通項について瓶ビールを挟んで熱く語り、
日曜常連さんが来て常連情報交換、
夜のお店のママが誕生日といって着物を着てさっそうとあわられもらいタバコ、
マスターからの鍋の差し入れを運んで夜の殿町をお店まで同伴し、
また店に戻ったら大和のキネさんたちが居て、日本酒スタート。
マスターに「晩酌に呑めや」と預かっていた日本酒が「あっ」と言う間に空に。
空即是色。
時間も遅いがいいや、もう「縁会」だ、明日は忘れよう、呑もう、
とスイッチが入って呼ぼうと思った数名。
携帯電話電池が絶えて、スイッチが切れた。
済まない。
「今日はお前にセッキョウをしてやろうと思ってな」と
マスターと久しぶりにマジメに話した。
たぶん、居酒屋カウンターでおっちゃんたちによくセッキョウされながら、
瓶ビールをひたすら呷って反論している若造が居たら、それは俺だと思います。
そうやって過ごして4年10ヵ月。
「とりあえず断らないこと」。
って、前職ですごくお世話になった男先輩から教えてもらった。
この方と一緒に仕事できたことは今の自分にもつながっていて、
時々瓶ビールを酌み交わしては、
360度多方面何が出るかわからない発作的酒トークをするんです。
俺の精神的お手本。
その先輩の、「どうしてそんな仕事のやり方ができるんですか?」という問いへの答え。
自分もカウンターでの酒や、ヒトのご縁に関しては、
とりあえず、いただけるものならいただく、ということをしてきたのかもしれない。
トモスケさんの本もにあった居候の心得。
・出されたものは全部たいらげる。
・自分の食器は自分で洗う。
たまにぐさりとくることも少なからずあったけど、
でも、
「やって良かったな」と、今は思える。
こっから先も、たぶん、そうだと想う。
* * *
直。
<朝、フネを漕いで対岸の家に水を貰いに行く。
上りなさい、というから上り、
食べなさい、とご飯を出されたので遠慮なく食べた。
素直なのがおれの取り柄だ。>
(『日本の川を旅する』釧路川5日目)
樹。
<山に木が無くなると川の水は枯れる。
山はすなわち川なのである。>
<新聞などを読み、久しぶりに「家庭」の空気に触れて、すっかりくつろぐ。
ぼくがどれほど完璧にくつろいで、デカイ面をしていたかは、
丁度その時やって来た新聞の拡張員が横にいる主人をさしおいて、
ぼくに向かって「旦那さん、お願いしますよ」といったのでも判る。>
あ。
4年ぶりに坊主にしよう。
罪は晴れない。
*********************
しようぜ呑もうぜしようぜと言われてさらに数年。
野田知佑さんの『日本の川を旅する』は、
自分が何度も何度も繰り返し読む本の1冊で、
男だったらトモスケさんの言葉に突き動かされないといかん、
と、読むたびに鼻息荒くして深く頷く。
椎名誠さんの旅ビール的な方向に偏りがちな自分に、
より濃い旅のエッセンスを示してくれた貴重な1冊。
<男は身軽な方が良い>
と、粟島永住計画挫折撤退の夜、
恩人と供と3人でタンスなどを燃やしては呑んだ夜。
『阿修羅の如く』の中で、「10年経ったら笑い話だ」という台詞があって、
そんな粟島などのはるか前に見た映画だったけど、妙にときどきふっと還元される。
あれからもう5年になろうかとしている。
記憶のクリエイション。
自分が頑張った姿が関わった人たちの耳にいつか届くと善い。
それまで頑張るしかないと思う。
「頑張る」という言葉はあまり使いたくないのだけど、
こうしてヘラヘラ暮らしている自分には使うべきだとも思う。

ヘラヘラと薄ら笑いを浮かべる時、いつも脳裏に浮かぶ光景ヒトモノ空気匂い光音。
長岡でこの机の前にちょこんと居たり、屋上で鳥と雲を眺めていたり、
カウンターでマスターに説教されたり、常連さんや他の客と熱く話したり、
それで結局また毎日のようにご馳走になったり。
5年前のこと。
「やって良かったのかな」と少しだけ思う。
ふっと消えてしまいそうなくらいの想いかもしれないけど、
畑に一人でいて考え事をしていたり、若者などを眺めているとそんなことを思います。

初めて触る陶芸の土。
昨日体験させてもらったのは信楽の土でした。しがらきやき。
”登り窯つくってしまえばいいじゃん”的プロジェクトをやり抜いた
うちのあぐらってボスに指導してもらう。
昨日はジャネットさんという与板在住アメリカンも一緒で、
その流暢な日本語をBGMにみんなで笑い合ってました。
俺よりも早々に箸置きを10個くらいつくりながら、
「メンドウクサイ」という和風スラングを口にし、
『おくりびと』を観た帰りの駐車場で車をぶつけて「ワタシガオクリビト」と笑い、
ジャネット、いいネタ仕込んでるなあと感心しながら、
つくられる手びねりのぐい呑み6個。
愛着。
たぶん、つくっては酒呑みにあげていきます。
昼下がりの集中雨。
湿気を風が取り替えながらいそいそと運ぶなか、
しっとりした土と静かに手で話す。
手話。

はっ。
気付くと箸置きと長皿一つつくり終えたジャネットが机につっぷして寝ている。
「5フンタッタラオコシテクダサイ」。
すごい。
もはやセンセイの本域だ。(たしか本職も先生だった)
ジャネット斎。
<日本の鳥は静かね。アメリカの鳥はうるさくてしょうがない>
<日本人は口を動かさずに手を動かす。アメリカ人は口を先に動かす。
日本人がやってくれるから、外国人は楽ね>
(『ジャネット斎金言集』(未刊))

昨日は用事が済んでからカウンターへ。
陶芸のテンションのままに、マスターとサシで呑む、いつもの流れ。
無難な昔話や野菜の話、異性の話などし、
そのうちに常連さんが現れて呑む呑む。
さてそろそろと、常連さんが出るたびに次の常連さんたちがやってきて、
昨夜はアパレルの父ちゃんとひとしきり盛り上がった後、
病院のセンセイと久々に医療と農業の共通項について瓶ビールを挟んで熱く語り、
日曜常連さんが来て常連情報交換、
夜のお店のママが誕生日といって着物を着てさっそうとあわられもらいタバコ、
マスターからの鍋の差し入れを運んで夜の殿町をお店まで同伴し、
また店に戻ったら大和のキネさんたちが居て、日本酒スタート。
マスターに「晩酌に呑めや」と預かっていた日本酒が「あっ」と言う間に空に。
空即是色。
時間も遅いがいいや、もう「縁会」だ、明日は忘れよう、呑もう、
とスイッチが入って呼ぼうと思った数名。
携帯電話電池が絶えて、スイッチが切れた。
済まない。
「今日はお前にセッキョウをしてやろうと思ってな」と
マスターと久しぶりにマジメに話した。
たぶん、居酒屋カウンターでおっちゃんたちによくセッキョウされながら、
瓶ビールをひたすら呷って反論している若造が居たら、それは俺だと思います。
そうやって過ごして4年10ヵ月。
「とりあえず断らないこと」。
って、前職ですごくお世話になった男先輩から教えてもらった。
この方と一緒に仕事できたことは今の自分にもつながっていて、
時々瓶ビールを酌み交わしては、
360度多方面何が出るかわからない発作的酒トークをするんです。
俺の精神的お手本。
その先輩の、「どうしてそんな仕事のやり方ができるんですか?」という問いへの答え。
自分もカウンターでの酒や、ヒトのご縁に関しては、
とりあえず、いただけるものならいただく、ということをしてきたのかもしれない。
トモスケさんの本もにあった居候の心得。
・出されたものは全部たいらげる。
・自分の食器は自分で洗う。
たまにぐさりとくることも少なからずあったけど、
でも、
「やって良かったな」と、今は思える。
こっから先も、たぶん、そうだと想う。
* * *
直。
<朝、フネを漕いで対岸の家に水を貰いに行く。
上りなさい、というから上り、
食べなさい、とご飯を出されたので遠慮なく食べた。
素直なのがおれの取り柄だ。>
(『日本の川を旅する』釧路川5日目)
樹。
<山に木が無くなると川の水は枯れる。
山はすなわち川なのである。>
<新聞などを読み、久しぶりに「家庭」の空気に触れて、すっかりくつろぐ。
ぼくがどれほど完璧にくつろいで、デカイ面をしていたかは、
丁度その時やって来た新聞の拡張員が横にいる主人をさしおいて、
ぼくに向かって「旦那さん、お願いしますよ」といったのでも判る。>
あ。
4年ぶりに坊主にしよう。
罪は晴れない。
*********************
by 907011
| 2009-07-25 07:12
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Comments(8)
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
ぼーズか。そうか、そうなんだ。
鍵コメさん
おはようございます。本日もまた二日酔い。
今夜は職場の呑み会。夜が本業みたいになってます。
まあ周りも認めてくれているので、善いみたいです。
昼の汗は則ち夜のビール。
ボーズ。
あぐらっては善いところだなあとしみじみ思うんです。
でも、もっともっとこれからおもしろくしてみせます。
がんがんやります。
センセイ、ぜひご一緒させてください。
話したいことはいっぱいあります。
おはようございます。本日もまた二日酔い。
今夜は職場の呑み会。夜が本業みたいになってます。
まあ周りも認めてくれているので、善いみたいです。
昼の汗は則ち夜のビール。
ボーズ。
あぐらっては善いところだなあとしみじみ思うんです。
でも、もっともっとこれからおもしろくしてみせます。
がんがんやります。
センセイ、ぜひご一緒させてください。
話したいことはいっぱいあります。
わんださん
おはようさん、あなたも二日酔いなのでは?
ツイン坊主「ぼーズ」がもうすぐ結成されます。
そうなんです。
おはようさん、あなたも二日酔いなのでは?
ツイン坊主「ぼーズ」がもうすぐ結成されます。
そうなんです。
陶芸、とても楽しそう。
わたしもやりたいです!
ぼーズですか。
ぼーズ…
あ、3日直さんちに花火見に行っちゃ駄目ですか?
わたしもやりたいです!
ぼーズですか。
ぼーズ…
あ、3日直さんちに花火見に行っちゃ駄目ですか?
ほりうちさん
陶芸、いつか教えられるようになりたい。
すっごいおもしろい。
秋の火入れ祭りも参加したい。若者、集合令をかけるかもしれん。
酒もってたき火だ。
昨夜もそれに近い夜でした。
初めて会って立ち話したヒトと、気付いたらそのヒトの素敵なログハウスで犬とじゃれながら素敵夫婦たちと農的仲間と呑んでました。
東山はものすごくおもしろい山になりそう。
手工芸工房が散在する里山構想を立ち上げた、その決起集会だったな。
妻有のように手を広げ過ぎずに、冬は創作に没頭する。
陶芸も染め物もクラフトも、俺は出版やりたい。
なんだかえらいことになりそうだぞ、これは。
3日、ろくろくメンバー集合でオッケーです。酒と枝豆持参。
2日も素敵ねえさんたちが集まって呑みます。
ブルーシート、今から広げてくるさ。
陶芸、いつか教えられるようになりたい。
すっごいおもしろい。
秋の火入れ祭りも参加したい。若者、集合令をかけるかもしれん。
酒もってたき火だ。
昨夜もそれに近い夜でした。
初めて会って立ち話したヒトと、気付いたらそのヒトの素敵なログハウスで犬とじゃれながら素敵夫婦たちと農的仲間と呑んでました。
東山はものすごくおもしろい山になりそう。
手工芸工房が散在する里山構想を立ち上げた、その決起集会だったな。
妻有のように手を広げ過ぎずに、冬は創作に没頭する。
陶芸も染め物もクラフトも、俺は出版やりたい。
なんだかえらいことになりそうだぞ、これは。
3日、ろくろくメンバー集合でオッケーです。酒と枝豆持参。
2日も素敵ねえさんたちが集まって呑みます。
ブルーシート、今から広げてくるさ。
イトーさん、昨日テレビで無農薬で米を作っている素人の人の特集で雑草を取る為に田んぼに鯉をたくさん放していました。合鴨農法は良く聞きますが鯉を入れる農法は有るのですか?
坊主さん
返信、遅れてスミマセン。
久々の休み。オーバーワークで昼から軽くダウンしてました。
充電完了。
しゃりしゃりの頭でいい夏、過ごしてますか?
またベイビーが生まれ始めているね。土曜日に妊婦が野菜をもぎ取りに来てくれる予定。楽しみ。
さて。結論からいうと、有りです。
鯉を田に放って草を抑えるんです。
合鴨も同様なのかな、鯉が動き回ることで草が底土から浮いて抜かれるのと、
さらに、泥水で濁ることで、光を遮って新たな草の発生を遅らせてくれます。
田の草取りは夏までが勝負といわれます。野菜もそうだけど、苗が他の草に負けない様な手助けができれば後は軌道に乗ってがんがん育ちます。育児と一緒?、最初の支えなんです。
で、鴨も鯉も、収穫を祝う祭りで、お天道様に祈りをささげて感謝しながら、ご馳走としていただくんです。
「お祭り」って、本当は今よりももっと、農や先祖への祈りと密接なつながりを持つイベントだったんですよね。
命を犠牲にして、命を養う。
合掌。
てなことをいいまして。
返信、遅れてスミマセン。
久々の休み。オーバーワークで昼から軽くダウンしてました。
充電完了。
しゃりしゃりの頭でいい夏、過ごしてますか?
またベイビーが生まれ始めているね。土曜日に妊婦が野菜をもぎ取りに来てくれる予定。楽しみ。
さて。結論からいうと、有りです。
鯉を田に放って草を抑えるんです。
合鴨も同様なのかな、鯉が動き回ることで草が底土から浮いて抜かれるのと、
さらに、泥水で濁ることで、光を遮って新たな草の発生を遅らせてくれます。
田の草取りは夏までが勝負といわれます。野菜もそうだけど、苗が他の草に負けない様な手助けができれば後は軌道に乗ってがんがん育ちます。育児と一緒?、最初の支えなんです。
で、鴨も鯉も、収穫を祝う祭りで、お天道様に祈りをささげて感謝しながら、ご馳走としていただくんです。
「お祭り」って、本当は今よりももっと、農や先祖への祈りと密接なつながりを持つイベントだったんですよね。
命を犠牲にして、命を養う。
合掌。
てなことをいいまして。

