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山中記

綺麗事。

朝、外に出て遊んでいた鶏たちをカラス来襲。
異常を感じて出ていったらすぐに逃げたものの、
鶏のつっついていた草や土を”いいエサ”だと思って横取りに来たようだった。
雨降り続きの影響か、いままで散々外に放置したりしていたので、
こういう機会がないと、警戒心も何もかも麻痺してしまう。

先日、旭山動物園が再生していく物語を見た。
その中で、ある飼育員が象に踏まれて亡くなるという場面があって、
別の飼育員はそれを「踏み込んではいけない野生の聖域に入ったからだ」と評した。

水害もそれとまあ似たようなもんだと隣町の人が話していた。
土を切り崩してつくられた道路や植林の話を聞かせてくれた。
ヒトが自然に手を入れ、土を保持していた根が絶たれ、それが放置されて、
崩れるべきところが想定を上回る水量を受けて崩れただけの話だと。

昔、山には競うようにして杉が植林されたという。
しかし直後に外国の安い材木が輸入されるようになり、
現金にも、その後自分の杉林を世話する人たちはあまりにも減ってしまった。
俺もこの木の話、草の話がまだまったくわかっていないのだけど、
「あー綺麗な山ねえ」と車を停めて目にする光景はたしかにほとんどが杉の人工林だ。

否定をすることには意味がなくて、
そのもやもやした違和感もしくは嫌悪感(本当は、薄々は気づいている自己嫌悪感)を
たとえ言葉にしても、いくら共鳴者で集まっても、
それらを確認し合って満足することにエネルギーを消耗しても、改善は伴わない。
それよか、目の前のことをするかどうか、自分の立場でできることが一つできるかどうか。
ていねいに暮らす、というのは簡単でありながらもっとも難しい、今日明日のテーマだと思う。

「多忙は怠惰の隠れ蓑」に過ぎない。


 * * *


アナログテレビが終了して、うちにあったテレビは尻尾のついた一つの棚のような存在になった。
(上にひょうたんが乗ったりしてます)

むしろ、パソコンで天気予報を目にすることが増えたせいか、
今年の天気予報の変わりっぷりはなかなか。
ある日ふと見てみたら、前日の晴れな一週間の予報が全部雨降り週間に替わっていたりする。
野球漫画のスタメン全員入れ替えかとたまげます。
ならばと「気象庁天気図」といういかにも正しそうな図を、正しく正座して眺めたりしてみるものの、
そもそも自分の根本は変わらず、
結局は間接的な情報を手繰り寄せてそれに依存している状態なので。

予報よりもたしかなもの、勘のようなものを、
サンダル履いて玄関先に出て、山見たり雲見たり、鶏の様子を眺めたりしながら、
毎朝毎夕そうして養っていけたらいいなあ。
その勘のようなものに、よりたしかな強度を感じるようになってます。

と、雨で暇になるとろくなことを考えずに頭でっかちになってしまう。

年寄りが達者なうちに教えてもらわなくてはならないことがたくさんあって、
そのうちの微量であっても、自分たちの勘として受け継ぐことができれば嬉しい。
それは自分にとっての目の前のことだと思う。

昨日の文章にも書いた通り、それ以上に、たくさんの助けに包まれて暮らしてます。
朝夕と玄関先にたくさんの野菜が置かれてあるし、
ヒトと鶏にと、数え切れない施しをいただく、本当に毎日。

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もぎたてのきゅうりはもいだ点から水があふれ出る。
切られた茎からも同じく。
たとえば日に50本もきゅうりをもらって、
来年きゅうりつくるのやめようかなと気を抜いたりするものの、
こういう瞬間を目にするから、やめられなくなるのだと思う。



綺麗事。_b0079965_7582814.jpg


無肥料でもオクラやキュウリやカボチャは、直面した条件で最大に結実してくれる。
その姿もじつにさまざまに。

野草をもっと取り入れたくて、これは時間をかけながらだけど、
畑にはびこるスベリヒユやツユクサも一緒に湯通ししておひたしに。
そこらじゅうに生えてあるもので食べられるものが無数にある。
検索してみると薬効もまた当たり前のように出てきます。
スベリヒユは酸味が効いてうまい。すごい。


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家人が出稼ぎに出ていて、独身生活3日目。
空腹のまま写真を撮って後で見てみたら、下に敷いてある布のしわくちゃ具合に哀愁が漂う。

先日、贅沢にも「鶏に」ともらった無農薬無化学肥料天日干しの米をヒトも食してみる。
この間掘ったじゃがいもと玄関先に置かれていた大根のまねぎ菜の味噌汁。
去年までさんざん仕事で味噌づくりをしたけど、今年からは手前味噌をつくっていきたい。
豆は今年どのくらい採れるんだろう、枝豆で全部食ってしまうんだろう。

納豆が食べたくなって畑のネギとシソをとる。
からし漬けのキュウリを出して、ついでに採ってきたナスをかわりに漬ける。辛い。
ここでビール、と思ったけど思いとどまりお茶にする。
試作ばかり重ねて味見をあまりしてなかった柿の葉茶。
豆のような良い香り。秋に柿酢も試作しようとたくらんでます。
干し野菜も試作する一方で、味見後回し。
調味料を自足できればすべてが山中で循環できる食。


いずれにしても、
お金と自分の時間をどう折り合いをつけるか。
丁寧な暮らしを、ときどきこうしてネジをまき直しながら、
一つずつ手探りし続けていけたらいいなあと思います。
by 907011 | 2011-08-22 08:59 | Trackback | Comments(0)
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