人気ブログランキング | 話題のタグを見る

山中記

潔し。

『アイスクライマー』はかなり好きなファミコンソフトだった。
2人同時でできるというゲームを好む傾向があって、
それは我ながら意外だったなあと、ふと思い出す。
今もなお何ら協調性を持ち合わせないまま生きているというのに。



我ら小学生の時代の象徴がおそらく「ファミコン」である。揺るぎない、一時代の象徴。
友達宅でわらわらと集まってそれぞれ好きなように部屋中に散らばって
思い思いのことを日暮れまでした。
外遊びもそれなりに盛んだったし、むしろ記憶には多く残っているものの、象徴はファミコン世代。
親たちはたまらんかったろうな、いろいろわらわらしていて。
ただ単純に良いとか悪いとかでなく、それ以上でもそれ以下でもなかった。

昨今の自分が「あー、なんだか良いなあ」と思う男の人というのは、
ほぼ間違いなく、”ちびっ子”性を持ち合わせている人だと感じる。
それは、よく言われる「好奇心」とも言い換えられなくて、
無垢な好奇心よりももっと混沌としてトリッキーで面倒くさいようなちびっ子性である。

 * * *

秋田から戻ったら、山中も雪が降り過ぎて公民館前の大きな木が道に倒れ通行止めになっていた。
公民館前といえば山中の銀座のようなものだ。
新聞も集中的に公民館に届くし、唯一のポストもゴミ捨て場もすべて公民館。
潔し。_b0079965_5121370.jpg

ちなみに、山中のゴミ収集カレンダーは
柏崎の収集日が黒いマジックで縦横大きく塗りつぶされたもの。
たまげたことに、我ら1,2月は燃えるゴミ以外すべてのゴミが収集日ゼロ。
プラも瓶缶もすべて3月までお預け。むしろ潔いよねえ、冬の山中。
潔し。_b0079965_5122081.jpg

役場や学校に行くバスも「銀座」まで当然入れず。
村の入り口までバスを迎えに行く”なおんじ”バサと”きんねん”父ちゃん。
潔し。_b0079965_5123555.jpg

診療所へ通う二人の無事を見送り、
俺も帰省の荷物を家に運び入れるべく車をどうにか近くまで持ってきたら、
家へ降りる道が寸断されていた。

アイスクライマーか、と思わずつっこむ。
冷静に(?)考えてみると、倒木で村の除雪道も塞がれ、家へのかんじき道も塞がれ、
村ごとアイスクライマーか、とつっこみながらそれはそれで壮大だなあと感心した。

(上の動画が見られると出てきますが、
 敵が氷の塊を押して運んでくる姿と冬の山中の道路事情はしばしば重なります)

潔し。_b0079965_5115877.jpg

まんがい女子。

田んぼで誰かも言っていたけど、
雨降りの下とか大雪で長い時間身体を動かす時は、
カッパよりも昔のものの方が良いそうだ。もちろんどっちも一長一短あるけども、藁にも分がある。

 * * *

毎朝にフルヤシキの屋根を見上げては、
いまだあきらめずに「そのうち絶対竹ぼうきで雪を下ろしてやるからな」と言う。
特に誰に対してとも対象が見当たらないので、主に屋根に。

へば。
一時間くらい家の前をやって飯にしよう。


*****************************
by 907011 | 2014-12-24 05:58 | Trackback