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山中記

役員会の夕べ。

最近、自分がやたらマジメに仕事をしてストイックに一日が終わっていく。
ときどき家事も無心になって、やる。

おかしい。
異様だ。
「・・・だいいち、なんだかこれでは年相応ではないか。」と疑うあたりに、
自分のアイデンティティを探る鍵があるような気が瞬間的にした。

狂ったように酒を飲んだり、
酒を飲んだ末に狂ったり、
酒を飲んだかのように狂ったり(精神的に)、といったことが激減してしまっている。

「不安定な自由か、不自由な安定か。それが問題だ」と、
『日本の川を旅する』の中でトモスケさんが書いていたが、
そこを俺の場合は、「不安定かつ不自由」という、
時に自ら二重苦の中にダイブするような破滅型というか創造的自己破壊にこそ、
潜んでいる(かもしれない)、表現のモチベーションを手繰り寄せようとする悪い癖がある。

一歩踏み外しやすい、とっても危険なエリア、
でも、意外と誰もが大なり小なり隠し持っている官能的な沸点であり融点であるような世界。
呆れて、苦笑いされながら、でも実は隠れて共感者が少なくないという言葉がある。
それを、自分は、自分なりに知っている。

なんてことを想いつつ、いいちこを吞む17:30。

 * * *

昨日。
直接支払いの書類不備のもろもろを出した後、階段でイサオさんと密談していたら、
上から郵便局のコサカイさんが下りてきて、「今日から家まで入りますよ」と宣言される。

帰宅してなお昼飯食わずにマジメに机で何か(忘れた)やっていた12:50。
果たして、コサカイさんは「車の道」を駆け下りてやってきた。
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夕方から役員会を招集。
1時間半くらいマジメに協議をした。
おそらくこの一年でもっともマジメに村の現状と向き合っていく姿勢を確認する協議となった。
「もっとも」というのは、つまり俺が区の会議をほとんど開いてなかったから、などの諸説もさまざまにある。

会議後、すみやかに慰労会。

日常において、たぶん口の筋肉が退化するくらい人と会話をしないワタシですが、
1時間半くらい話し続けて具合悪くなりそうだったものの、
公民館の瓶ビールが従来のスーパードライに代わって、
正月に”さんしょ”のオチョさんが一ケース寄贈してくれたキリン一番搾りになり、俄然やる気が湧いた。
やっぱりキリンだよなあ。

もうすぐ一年の頑張りを讃え、労い合えた良い夜だった。
やはり会話の多くが田んぼの話だなあと途中で思った。
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夜中に喉の渇きとガクの寝言で目覚めた。

屋根から落雪の音を聞いていたAM1:30。
玄関前に出てみたら、なかなかの降り方で5センチくらいあった。

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よく冷えた朝。
思いの外積もって軽トラ脱出不可能のデジャブが蘇った。
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薪ストーブの前で懲りずにみうらじゅんさんの本を読み、夜明け。
我ら住む”とわち”の一歩出た眺めはやっぱり、美しい。
いや、「美しい」とかいう言葉ではなくて、なんだかそういうものなのだ。
高校生が”好きな人の顔を見るだけでもしたい”みたいな胸中になって、
飽かずに毎朝眺めに行くようなものか。
迎えにいったつもりが、一瞬ですべてに内包されてひっくり返されるような感覚かも。

すべてを総称して俺は「静かな時間」と位置づけている。
それに浸っていたいという願望がある。静かな時間に居たい、ずっと。

それぞれの土地で必ず探しては出会って来た、
自分なりの自分に必要な静かな時間。静かな空間。
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                  (流しで朝の洗い物しながら俺の主戦場・月ユメ田んぼ方面をのぞむ)




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by 907011 | 2016-03-25 17:57 | Trackback