水無月のはじまり。

前日に役目をまっとうして御役御免となった「ザ・ヘルメッツ」のお二人。
The hell mets、スペルは適当だが、ヘルが地獄だから、
どことなくインディーズのヘビメタバンドっぽい。
重機の下の村営工事だったので、ヘルメットは念のため。
保険もそうかもしれないけど、
予防としてのモノやシステムなどは、
それが活躍しないで物事が完結する方が、本来望ましいという場合がある。
以前、長岡で中越地震の復興関連事業に携わっていた。
経産省による若年者の就労支援というもので、
厚労省のハローワークの脇で、経産省でまったく同じようなことをやる、
という超縦割りの矛盾をまざまざと体感しつつも、そこは雇われの身分、
やっぱり上司、同僚たち(&高待遇)に恵まれ、
ハローワークの有志の先輩がたともたまに飲みに行ってあれこれ話し合い、
居心地の良すぎるくらいの5年弱だった。
不肖ワタシ自身も復興を図り、仕事で情報を集めながら、
自分も農業の道に絶対戻るぞと誓い悩み惑いながら、
長岡から万代島や白山あたりまで新幹線など乗ったりして通っていた。
朱鷺メッセの上13階か14階だかの事務所フロアのトイレが実に豪華だった。
何しろ金が良かったので、新潟で長岡で毎晩遊び、
土日も自主的によく働いてそのまま吞みに行った。
そうしながら、吞みながら、農業に携わる働き方の情報を得たり、
収入面など厳しい道でどうやって生きて行くのか等をカウンセラー達と話したのでした。
・・・だいたい、吞みながら。
* * *
あの経験も一つのサービスを提供する業でもあって、
そこで働きながらいろいろ考えさせられて、
自分なりの結論としては、
「ただ悩んでも堂々巡りだから、何か働きながら悩めば良い」というのが一つと、
「サービス業のような仕事は、それ自体がいずれ無くなることを最終目的としたい。」というものだった。
たとえば、就労支援しなくてはいけない(税金を巨額に使って)背景には、
就労がまったく不安定なままズルズルと続いてしまっていて、
採用する側も悩んでいるけど、働かねばと活動している側も相当に悩んでいるという実情があった。
どっちも共に悩んでいたり、口を開けば不満があふれ出たり、
どっちとも「わたしなんてのはどうせ・・・」と自信がなかったり卑屈になっていたり、
なにかどこか過剰に悩み過ぎて、突き抜けられずにいたのが、
第三者の傍観者の自分らなどだから、冷静によく見てとれたのだと思った。
俺も毎晩遊びながら、でも次に行きたかった道があるだけに悩んでいた。
企業の人事の方の話を聞く機会も多く、
一方で若者のいかんともしがたい部分を見聞きしたり、カウンセラーに聞いたりしてみて、
「どっちもどっち」なケースも多分にあれど、けど、それであっても、
端的にいえば、
企業は「新たな人を雇用して、一緒に働きたい」というのが本来の想いだし、
面接受けに行きたい人たち側だって、「働きたい」「自活したい」「自分を変えたい」などと、
前をどうにか向こうとして、一所懸命必死に悩んでいた人が多かった。
その本来とてもシンプルなベクトルの真中で、
自分らはその矢印の先をちょいと合わせてみるようなもので、
だから、ある時ふっと「職業安定所は不安定だから在るんだな」と相田みつを風に思ったんだな。
本来企業がもっとダイレクトに腹の内を明かして、
若者や社会にエントリーや再挑戦したい側も、もっと働きながら悩めば、
税金使ったこの手の仕事なんか、最終的に無くせるかもしれないし、
それが実現することは、つまるところ、不安定が安定に向かう過程として、
ひじょうに有益な状態ではないだろうかと思ったのでした。
なんていうこじつけを毎晩居酒屋で妄想しつつ、
ワタシは次なる農の駅(現在・美男美女の駅)あぐらって長岡にゆき、
そこでもよく遊び、よく学び、そしてまた人に恵まれたのでした。

時は進んでいま。
”先納沢”にて職人・タモさんの仕事わずか6時間ちょっとで、田んぼが復刻。
あとはイサオ兄の機械借りて、耕すのみ。
秋の稲刈りのためのコンバイン乗り降り口まで新設され、
排水のための土側溝までびしっと切られており、
「タモさん、すげえ」と、俺はまた口癖を連発しながら暮らす日々。
すげえ。

桑の実もすげえ。
今年はうちのが豊作で、廃材の下のオオスズメバチの音と
距離感を確認しながらつまんでいる。
あとは車の窓から手を伸ばして食べたり、田のある場所場所で「田毎の桑」を楽しんだり、
そうしてみると、水気のあるところの実は水っぽいことがわかってきた。
桑の実の真実。
イサオさまの朝仕事を眺めながら、桑の実を食べて、しばし黙考。
自分がいまやっていることは、
最終的にどうなっていけば、どう無くなっていくことが、
山中にとっての適切なバランスだろうかと考える。
それも、戸数を減らし、農地も相応にサイズダウンをはかりながら、
どのようにして、”適疎”を考えていこうかな、と。
サイズダウンしていくから、山中はちょうどよいあんばいに大丈夫、
という方向に突き抜けたい。
あんべいいな、山中。

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by 907011
| 2016-06-02 04:12
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