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山中記

ネコ噛み豆。

<やっぱり雪の時期には心配なく降るものだ。>
[『故・石塚亀吉3年連続日記』(未刊)1994年1月23日より]


昨日は朝の道踏み後に鶏小屋前の雪を片付けたので、
朝食後、風のないうちに1時間で家周りの雪も終えられた。
今朝はそうもいかない。
4時、外に出て一部スコップでとっかかり部分をきれいにする。
村田組の除雪車の音が遠くまだ集落の下の方に聞こえる。

 *

ヌカの発酵に心奪われているうちに、
”きんべえ”さんにもらっていたギンナンの殻がカビそうになっていたので、
あわててストーブで炒る。

ふと、炒りながら、思う。
「銀杏ってなんでシルバー(銀)なんだろう」
「炒るとか炒めるというのは、
 けっこう熱くいためつけるのになんで火に少ないと書くんだろう」




ネコ噛み豆。_b0079965_05301171.jpg


数日前。
雪と事務のストイックな時間に飽きて、
「出稼ぎ文化」(と勝手に呼んでいる。男の出稼ぎで継続的にサイクルしていた暮らし)の
恩恵の一つ、山中在来種となった「藤吉(とうきち)豆」を
ほったらかしていたものを選別した。

写真左の藤吉豆のフタをちょっと開けておくと、
豆自体が呼吸することで二酸化炭素(酸素より比重が大きい?)で
瓶内が充填されて豆を食う虫を防ぐ効果がある、と教えてもらった。

右は東京の人がどうやったのか、無農薬で自家採種をしてこられた黒豆を
ゆずってもらって固定種にするべく採種してきた山中黒豆。

藤吉豆も黒豆もともに今季、田んぼ等をしている間に
播種期を遅らせてしまい、発芽に失敗した。

  *

ネコ科(トラやヒョウ、チーターなど)に属する動物は
ほとんどすべては食肉類だけど、
「ほとんどすべて」のわずか残りの空間を埋めるのは、
竹を食べるパンダたち、という話を読んだ。

  *

「ひょうきん族」(わからない世代の人は検索しよう)が放送されていたのが、
自分が小学校の中~高学年くらいの頃だったと思う。
笑いは環境や時間とともに刻々と変化する。

豆保存ボトルにかじりつくネコを見て、
ひょうきん族のなかでビートたけしが言った「熊うっちゃり」という酒のネタを思い出した。

スーパーやコンビニなどで今もあるかわからないけど、
「鬼殺し」というストローで呑む酒がある。
鬼を酔わせて退治する酒とか鬼を殺すほど辛い酒というネーミングで、
自分はこの手のネーミングに弱い。
隣の家にまま(飯)を借りにいくほどうまい「ままかり(飯借)」や
酒盗なども感心させられるが、
「熊うっちゃり」は数十年来忘れていた記憶だった。

たけしさん扮する酒蔵の社長が
「酔って熊をうっちゃるほど強い(旨い?)酒、熊うっちゃりだな」と
ネーミングを自画自賛し、
同様に、飲めばオホーツクの漁師が酔ってトドをこんにゃろーと叩く「トド叩き」もあった。
いまだに中年になった俺も「はじめにコピーありき」と
酒を飲んでは悪ふざけ的かつ自虐的なコピーを考えたりしている。

冬の在宅事務作業はネコとの時間も多い。
(書類をかじられたり、たまにロスも生じる)

ちなみに、小林製薬の商品名のセンスも好きだ。
「就職氷河期」とニュースで言われているのを悲しく眺めていた大学4年の時、
周りは早くにちゃんと活動をしていて、
「あんなに遊んでたのになんでそんなにモードが切り換えられるのだ」とショックを受けるほどに、
就活慣れしたスダ君と一緒に会社説明会というものに初めていった時、
新潟駅前のホテルの入口でちらっと目にした同ホテル他会場の
「小林製薬様 新商品説明会」というのが気になってそっちに行きたくてしょうがなくなり、
説明会の方はさっぱり覚えていないというのも思い出した。

記憶は何の文脈もないところから、派生して
瞬時に蘇るものがあるので、妙を感じる。
女が少ないと書いて、妙。

28年産山中豆、来年は発芽してくれるものだろうか、否か。







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by 907011 | 2018-01-24 06:33 | Trackback | Comments(0)
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