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山中記

開、閉。


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寒波前の月曜日。
”ばんきち”の重機職人・ショージさんが
ブルで山中共同青空駐車場の雪を押してくれたというので、
軽トラの雪を落としがてら、
「ヲクサの棚田」(と写真左にちょこんとある自分の稲架)を眺めにゆく。
田、休む。
静かな時間を感じつつも、
「そのまま2年くらい休んでもいいぞ」とちょっと思う。
しかしながら自分などただ手探りで米をつくっているだけのようなものなので、
文字通り飯が食えなくなってしまう。

 *

寒波が去りゆくという感じの昨日、今日。
時折まだ強い風が瞬時に襲ってきたりするものの、
風がやんでみてはじめて冬の日常を感じられる。

山中であっても風の通り道も、通りにくいところも様々にあれど、
年間を通じて、「暴風」というのは数えるくらいしかなく、
たとえば田んぼにいる時期に、少し風が吹くと、
「今日は風があるねえ。」と話題になる。
時には、「山中は風が午後に吹いてくるんだ!」とくわっと目を見開いて(見開かないけど)、
箴言のように言う年寄りも居る。

寒いのもまったく参るけども、
風の強いというのはそういう非日常的なこともあって、
慣れてないのか、馴染めないのか、暴風はやたらと消耗する。
寒波の「波」の字がまったく相応しく感じられる。
降る雪には「これは仕方ない」と受け止めるけど、
(豪雪レベルの降り方になると
 本当に「薄ら笑って眺めるより仕方ない」という心境になる)
風にはどうも堪え難いナニガシカがある。
じき、波が去る。

気分の波というのが自分の生涯避けられない宿題だと思う。
自分の心身に宿り続ける課題だと思う。
ニンゲン関係の波風にもめっぽう弱い。

風に逆らうエネルギーを持ち合わせてないので、
風が吹けば目を閉じたり、場合によって背中を向けて、
ただ、待つ。

 *

寒波は徐々に去りゆき、
昨日はシゲキさんのライトバンが埋まっていた。



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by 907011 | 2018-01-27 06:40 | Trackback