山中記

あわあわ。

さすがに雪疲れが残る日も出てきた。
まだ降るねえ、やまないねえ、という挨拶が交わされるようになってきたこの頃。
今朝は起きあぐねて、
5時頃に素早く着火し始め、カメキチ爺さんの3年連続日記を読む。
山中の人は本当に働き者ばかりと感心する。

共同車庫雪掘りも、
自分が到着した頃にはすでに皆が「山中時間」で始まっており、
指定時刻に「すみません、遅くなりました。」とペコペコしながら
あわててはしごを上る。

車庫を降りると、吹雪いていたのがやんで一時陽が射し、
戻りついでに青空共同駐車場の車を、彫り物のように掘り出す。
彫物師というのは、木のなかにあたかも
はじめから仏像なら仏像が入っていたかのように掘り出すのだという話しを思い出すが、
降って止まぬ雪とはまた違うジャンルだと知る。
帰ってまた吹雪いたが濡れたついでに家周りを一周したら昼になった。



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「素早く着火」と書いたものの、
自分では(早く温めねばと)半ば焦りながら薪を燃やそうと迅速にやっているつもりでも、
はたから見れば、違いはまったくわからないものだろうなと我がごとながら思った。
ようは気分的に焦っているだけのことで、
焦っているわりには、豆たちを取り終えたガラなどで火を大きくして、
「豆に捨てるとこなし。」と悦に浸って自己陶酔していたりする。

そういえば、大学の卒論も、実験道具の一つに豆を使ったので、
後輩に「豆のイトーさん」と呼ばれた。
俺は豆を好きなので、たぶん豆の方でも俺を少しは好きだと想う。

昨晩は酢豆にした黒豆で一杯やって、
風呂にも入らずに寝た。
豆柄がよく燃えてくれること、
クルミの殻が油分のせいか、ぼわっと燃えて良い着火剤になってくれること、
このわずか数年、冬になってはじめて知ることも多い。
大学の時は想像だにしなかった時間を、(だいぶ年老いつつ)過ごしている。



<その季節の自然の恵みを無駄にせず、工夫しておいしく変化させ、
 違う季節にいただくという醍醐味があります。
 時間を経た味わいは、そのものだけを食べるということだけではなく、
 それを作ったときを思い出して、
 なにか綴られているものをいただく感じがします。>
(木戸愛さんが『イタリアンマンマの直伝レシピ』の中で)












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by 907011 | 2018-02-19 06:17 | Trackback | Comments(0)
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