山中記

錯倒。

火曜日。
”みゆき除雪倶楽部”のナカジマさんと集落を歩いて一周しながら、
一冬、除雪で押してつくられた壁や、吹き上げてつくられた山の
「ほぐし」作業が始まった。
一周のゴールあたりで、
”まごすけ”と”ばんきち”両家の母ちゃんズが晴天の下、立ち話をしており、
ナカジマさんを見て、「お前ったが来てくれたのは春が来たってことだね。」と笑う。

以降数日、重機3台が熱心に雪をほぐしたりまくったり。
お天道様のよく出ているなかで重厚な音が続く。
暖かい。

昼ご飯を食べるとたまらずに眠くなる。
再開する重機ズの音を聞きながらうつらうつらしていると、
なぜか、自分がいま春の海辺のそばに居りながら、
防波堤か何かで工事する音に耳を傾けているかのような錯覚にも陥る。
春山、雪。風景こそまったく違うのに。
目も(一応)開いている。耳もふさがってないので違和感なし。
視力を上回る聴覚の錯覚もあるもんだ。

山中とは16時間差なのだという、
アリゾナからメールをくれる新規移住者・タカオの言葉を思い出す。
「アメリカに着いて、初めて寝て、早朝一人、目が覚めた瞬間の、恐怖。
物理的距離の大きさ。

アメリカの暮らしはですね、うまく表現できません。
あらゆることが違う。言葉が違う。単位が違う。習慣が違う。
丸っきり初めから覚え直す感覚です。」














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by 907011 | 2018-03-16 05:57 | Trackback | Comments(0)
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