山中記

間に合ったことと、間に合わなかったこと。

昨夕。
無理やりコンバインのライトをつけて稲刈りを一区切りさせる。
人生初、というか最初で最後になると思われる”夜刈り”。
(荻ノ島集落・中西牛舎のヒデオさんは、いつだか、
 晩飯食いつつ少し外を眺めて、やおら立ち上がり、
 「かあちゃん、田んぼいくぞ。」と軽トラのライトで照らして刈ったそうだ)

”オクサ”の山側の慣行作コシヒカリ田んぼ、
例年以上に水がなさすぎて除草もできず、草に負けた。

 *

昨日午前、試行錯誤の末、
2018年版の新たな乾燥調製ラインが出来上がり、試運転でもみをすった。
途中、山中に米をとりに上がって来た、岡田集落・タカアキ区長さんが
「ナオキ~。どっけなんだ~。」と、にこにこと上機嫌に入ってきたけど、
話せる余裕がなく、機械の中断の仕方もわからず、あわあわした。

予想していたよりは米がとれたので、
なんとか年貢米(約2町歩分)だけできた。
5反半で年貢米しかとれなかったのは他の人が聞けば、
どんなやり方であってもあり得ない程の痛恨なのですが、
ないものはなく、網の目を通ってくれないものは仕方ない。
また来年、何らかの形でお会いしましょう。

これで自分のホーム”ツキヨメ沢”に駒を進められるので、
それはそれで大変良い一区切り。
客観的にどう見ても事故の出そうな気配と焦りだったけど、
無事に昨日も一日終わったので、それで良しとする。

油代、作業の遅れ、倒伏、獣害、一番痛い機械修理代、
よりも怖いのが、ケガ。
自分も、周囲の一人でもその支障は想像するだけで恐ろしい。
金よりも畏怖すべきものがある。

 *

そんなこんなで、
家人の実家・石塚家に義姉も帰省して子どもの世話をしてくれているので、
予定されていた「さわだや」の食事会を、
「あ、晴れた。」と感じただけの突発主観型稲刈りのために、
まずとっていた予約時間を遅らせ、
さらに義父さまを巻き込んで拘束し、
もう1時間遅れの19時半に駆けつけて、たどり着いたら、
すでに「シメのラーメン的空気」に皆さまが包まれていたので、
サンダルぬいで厨房にビールを2杯いっぺんに頼み、
両手(?)連続飲みしながら、俺もシメにと生ビール(大)¥900を飲んで、
軽トラを置いて帰宅して寝た。
さわだやンナイト。

しばし、あと6日間は
コンバインの持ち主である義父のもとに
(今日徹底掃除して)返上する予定なので、
いろいろたまった”やることリスト”をやっつけていこう。

 *

主に石塚家(特に義父さまとコンバイン)への毎秋の感情。



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(写真:山中”シンバ”にて
 現在、2017年豪雨災害復旧工事中のグリーン産業さん現場より)

 *

干害はお見舞いされたのに、なおかつここにきて湿っている草が稲を覆って、
ライトで穂の条を探そうと思ったが、自分が思っていた以上に覆われていた。
あと、コブクロの大きい方は、自分が思っている以上に大きい。

「湿材を敵としない」栽培法(水稲編)は、
収量をまったく気にしない人がいれば、
コンバインとは相性が悪いので、
小さめの田でバインダーと手刈りなら可能っぽい。

自分も数年連続で災害級の干ばつ(と草)に負けた、
約4反半ちょっとの5枚棚田の連なるところを、
さて来季からどうしようか思案しながら駒を進める。

前厄の厄払いというものをとうとうやらないまま一年が過ぎてしまった。
イノシシ一家どもは、
自分が最後から二番目に刈る田んぼの10メートル先まで来て土を荒らしていた。

なにごとも常に、
後手後手で、回り道回り道を通っているので、
いざ、急がば回れという時に、回るところが見当たらない。

すげー暑かったよなあ、7月。
毎年ですが、9月に入ってから雨降りが続いても実は太らないんだよなあ。
値上げを確かに検討しないと継続できないんだろうかなあと、
エクセルの表などあれこれ眺めながら、ちょっと真剣に考えた今朝。

残り約1町5反で予約分の糧を無事に取れればそれで良しと構えていたら、
どうも周囲の農家の話を聞いても、どこもけっこうな率の減収の話が多い。
自分ちは一回り小さい網目でふるった米を食うだな
(さっきの写真に戻る)。

 *

「お前の米作りはボランティアだ。」と揶揄もされますが、
管理力(機械収穫期にとっては対象の予防の力)不足は確かにあるし、
それは自分にとっての伸びしろを試す宿題のようなもので、
試験は嫌いだが、実験は好きだ。

あと、変な田植えしっぱなしだった田んぼや、
あそこまで覆われた草の田を照らして凝視した昨日もそうでしたが、
最近は、「あれが俺の田んぼアートなんだ。」と屁理屈理論武装するようになった。

そうか。コブクロ(歌聞かないのですが)と同じ、
アーティストもしくは舞台演出家でもあったのかと気づかされた昨夜。

大地の芸術祭の北川フラムさんも15年くらいか、以前に話していた。
「人間は自然に内包されている」。

「それにキミ、見なさい。稲は草に本来包まれている。」、
と続けて話して、はいない。









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by 907011 | 2018-09-17 04:06 | Trackback | Comments(0)
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