頭がやわらかいとは、どういうことか。
・池谷裕二さんとはじめて会ったとき、
脳の話のなかで、「可塑性」ということを、
何度も繰り返し語っていた。
「可塑性」というと、つまり粘土とかプラスチックとか、
力を加えたら変形してそれを維持する特性のことだが、
それこそが脳の重要な性質であるというのは、
とても興味深いと思って、よく思い出すようにしている。
つまり、脳は生まれつきで固定されたものじゃなくて、
経験とか学習とか、さまざまな環境の変化によって、
ずっと変わり続けるものだということだ。
神経細胞どうしのつながり方が変わるし、
つながりの強さも変わるし、
使われない回路は弱くなり消えていくし、
よく使う回路は太く速く強くなるということが、
ずっと脳のなかで起こっているのだ、かっこいいなぁ。
「わたしたちは世界を見ているのではなく、
世界によって脳をつくり変えられている」のだ。
このことを、「思い当たる!」と感じた人は、
きっと、その「可塑性」のなかに生きている人だ。
ぼくらは、不断に変わり続けている。
そして、おもしろいことに、
「可塑性」というのは、脳というものが
いつも不完全で、いいかげんで、
壊れやすいからこそ、変化が起こりやすいので、
その不完全性こそが、自由度の正体でもあるわけだ。
昔からよく言われてきた「頭がかたい」とか
「頭がやわらかい」とかいうことの意味も、
そういうことだったんだなぁと思う。
じぶんというやつが、いつも
「不完全で、いいかげんで、壊れやすい」と考えていれば、
自然に、新しい環境や経験に出合ったとき、
新しい力が加えられやすい、ということになるかな。
それは、若いからとか、年寄りだからとかと関係ない。
いつでも、いつまでも、「可塑性」はあるはずなので、
たぶん、生きているとは変わり続けることである。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
毎日が途中だ。その途中をたのしくやれるのがいいよな。
(糸井重里さんほぼ日20260117)
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by 907011
| 2026-01-18 05:26
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Comments(1)
脳の「可塑性」という話、とても興味深いですね。私たちの脳は常に変化し続けているということに気づくと、なんだか自分も進化しているような気がします。変化し続けることが「生きている証拠」だなんて、まさにその通りですね。
ところで、あなたが最近経験した中で、「可塑性」を感じた出来事はありますか?新しい環境や経験がどんなふうに自分を変えたと感じましたか?
ところで、あなたが最近経験した中で、「可塑性」を感じた出来事はありますか?新しい環境や経験がどんなふうに自分を変えたと感じましたか?

