山中記

2018年 03月 18日 ( 1 )

「どうにかなるか」

冬でも何度か雪のない山の田んぼの夢を毎年見る。
大半は義父と一緒に田を上から巡視していて、
一枚ずつ、「この田はこうやったら良くなる」と助言をもらうというものだ。
登場する田はどれも自分が手がけている田がイメージできるか、 
あるいはもっと具体的に「ここ」と夢の中でも重ね見られる現実の田だったりする。
夢のなかでも納得したり悶絶したりする。

一方で一人、作業を延々としている夢があり、
これはまったく対照的で、非現実の山が毎度登場する。
中国の水墨画みたいな「なんだここは?」というところに、
棚田が並び、ここではほぼ夢時間のなかでひたすら苦悶している。

でも、ワタシの脳内はほぼ煩悩しか詰まってないので、
ときどき鼻の下が伸びるような素敵な夢もたまに見る。

いずれにせよ、目覚めてしばし呆然としながら反芻して、
「なんでしょう。」と自分の意識も無意識も曖昧過ぎて理解できず、
それぞれの境界も妙に感じる。

 *

伊集院静香・西原理恵子著『どうにかなるか』を読む。
対談形式と勘違いして買ったら、西原さんは挿絵のみで、
ほぼ全編伊集院さんの競輪の話で占められている。
数十ページに一回くらいの確率でときどきギャンブルを離れた言葉が現れて、
読みながらするすると溶け込むように吸収されるように現実を感じる。
自分の夢は理解できない境界ばかりで隔てられているのに不思議なものだ。


<テレビ、新聞、雑誌に登場する九十歳や百歳以上の老人が
決して日本の老人を代表しているとは思えないのだが、
マスコミは長寿を徳のように喧伝する。
どうして日本でも近年多くなっている老人の自殺を
もっと取材しようとしないのだろうか。
 日本では今毎日百人余りの人が自殺している。
この数字は読者の皆さんの家族、親戚、周囲の人の誰かが自殺をしていることなのだ。
 ―よく自殺をするよ。
 と思っている人もあろうが、人間が十五歳を過ぎて、
一度ならずとも自殺しようと考えたことがないことの方が異様だと私は思っている。
 ―じゃ、おまえは自殺しようと考えたことがあるのか?
 今の私に追及されても困るが、何度も、
それに似通った考えをしはじめたことがあるのも事実である。>















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by 907011 | 2018-03-18 06:22 | Trackback | Comments(0)